森村誠一(読み)モリムラセイイチ

デジタル大辞泉 「森村誠一」の意味・読み・例文・類語

もりむら‐せいいち【森村誠一】

[1933~2023]推理作家埼玉の生まれ。ホテル勤務ののち、ホテルを舞台とした「高層の死角」で江戸川乱歩賞受賞。「腐蝕ふしょくの構造」「人間の証明」のほか七三一部隊をあつかったノンフィクション悪魔の飽食」などがある。平成16年(2004)功績により日本ミステリー文学大賞受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「森村誠一」の意味・わかりやすい解説

森村誠一
もりむらせいいち
(1933―2023)

推理作家。埼玉県出身。青山学院大学英米文学科卒業。1969年(昭和44)大ホテル内での密室殺人を扱った『高層死角』で江戸川乱歩賞を受賞して推理文壇にデビュー。1972年には『腐蝕(ふしょく)の構造』で日本推理作家協会賞を受賞、新本格派の代表的な作家と目される。ほかに『人間証明』(1975)に始まる三部作や、関東軍細菌戦部隊の恐怖を描くノンフィクションドキュメント悪魔飽食』(1981)などがある。また歴史大作『忠臣蔵(ちゅうしんぐら)』(1986)なども発表し、時代小説の分野でも活躍した。

厚木 淳]

『『森村誠一自選傑作短篇集』(1976・読売新聞社)』『『高層の死角』(角川文庫・講談社文庫)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「森村誠一」の解説

森村誠一 もりむら-せいいち

1933- 昭和後期-平成時代の小説家
昭和8年1月2日生まれ。10年余りホテルに勤務。昭和44年ホテルを舞台にした「高層の死角」で江戸川乱歩賞。ついで「腐蝕の構造」(48年日本推理作家協会賞)や「人間の証明」(51年角川小説賞)などの話題作を発表。七三一部隊をあつかった「悪魔の飽食」などのノンフィクションも手がける。平成16年日本ミステリー文学大賞。23年「悪道」で吉川英治文学賞。埼玉県出身。青山学院大卒。作品はほかに「棟居刑事の殺人交差路」など。

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