権門(読み)ケンモン

デジタル大辞泉 「権門」の意味・読み・例文・類語

けん‐もん【権門】

官位が高く権力勢力のある家。また、その家の人。「権門に媚びる」「権門勢家」
権力のある人への賄賂わいろ
主人ぬしも屋敷勤め故、多く役人衆への―に厭と言はれぬ仲間の付き合ひ」〈伎・三人吉三

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精選版 日本国語大辞典 「権門」の意味・読み・例文・類語

けん‐もん【権門】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 官位高く権勢のある家柄。勢家。また、その家の人。
    1. [初出の実例]「託事権門正税」(出典:類聚三代格‐一九・延喜二年(902)三月一三日)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐明帝紀〕
  3. 権力のある役人。特に江戸時代、諸侯家臣のことを出入り商人や客商売の者などがいう。
    1. [初出の実例]「『酒斗呑んで居さしった客しゅは留主居衆かなんだへ』『あれはけんもんさ』」(出典:洒落本・柳巷訛言(1783))
  4. ある方面において権威のあること。また、そのような人。
    1. [初出の実例]「鴨がすすみ出て、湯原のおほ君の御哥に〈略〉と、よませ給へるは、随分権門也」(出典:御伽草子・鳥獣戯歌合物語(室町時代物語大成所収)(室町末)上)
  5. 権勢ある者に奉仕すること。有力者を接待すること。また、わいろ。
    1. [初出の実例]「是を御用ひ被成るれば権門(ケンモン)と云薬よりきき目が能い」(出典:洒落本・根柄異軒之伝(1780))

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普及版 字通 「権門」の読み・字形・画数・意味

【権門】けんもん

権勢の家。〔東観漢記、陽球伝〕乃ち(常侍、王)甫の尸(し)(屍)を(たく)し、して臣王甫と曰ふ。是(ここ)に於て門惶怖(くわうふ)股慄(こりつ)し、雀目鼠せざる(な)し。

字通「権」の項目を見る

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百科事典マイペディア 「権門」の意味・わかりやすい解説

権門【けんもん】

権門勢家

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