機能材料(読み)キノウザイリョウ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「機能材料」の意味・わかりやすい解説

機能材料
きのうざいりょう

材料は有用な機能(はたらき)をもっているので、すべての材料は機能材料といえるが、通常、各種装置、製品の構造要素を支える力学的な機能をもつ構造材料を除外して、電気、磁気、光、熱などの物理量が関係する材料群を対象にしている。その背景には、科学、工業発展にとって、とくに注目しなければならない材料であるとの意味が含まれている。したがって、構造材料であっても、高温高圧、高速など特殊な条件下で使用する材料をも機能材料として含める場合も多く、その定義はかならずしも明確ではない。

 機能材料を用途別に示せば、半導体、超電導体、セラミック材料などの電気関連材料、磁性材料発光ダイオード光ファイバーなどの光関連材料、太陽電池核燃料などエネルギー関連材料、超硬合金形状記憶合金セラミックスなどの機械関連材料、防振・楽器用などの音・振動関連材料、電池触媒などの化学関連材料、歯科用、人工骨など医療関連材料などである。

[本間基文]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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