日本大百科全書(ニッポニカ) 「歌登」の意味・わかりやすい解説
歌登
うたのぼり
北海道北部、宗谷(そうや)支庁(現、宗谷総合振興局)管内にあった旧町名(歌登町(ちょう))。現在は枝幸(えさし)郡枝幸町の西部を占める地域。旧歌登町は1962年(昭和37)町制施行。2006年(平成18)、枝幸町と合併。旧町域は北見山地の北部を流れる幌別(ほろべつ)川と徳志別川流域にある。1893年(明治26)に入植が始まり、1897年農場が開設されたが、当時の入植者は砂金発見によるゴールドラッシュで耕作を放棄し、1908年(明治41)石川県人が入植して農業開拓の定着をみた。旧町域の83%は森林で、林業が行われる。河川沿いには畑が開け、ジャガイモ、サトウダイコンの作付けが多いが、1960年代以降は酪農を主産業とする大規模経営に移行した。
[岡本次郎]