民経記(読み)みんけいき

改訂新版 世界大百科事典 「民経記」の意味・わかりやすい解説

民経記 (みんけいき)

民部卿権中納言広橋(勘解由小路)経光(1213-74)の日記別名経光卿記》《中光記》ともいう。自筆本46巻。1226年(嘉禄2)から68年(文永5)までの40余年間にわたる日記で,鎌倉中期の公家社会の動向を知る重要史料。柳原本,上野図書館本,歴代残闕日記本などの写本があるが,散逸した部分も少なくない。原本は東洋文庫所蔵
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百科事典マイペディア 「民経記」の意味・わかりやすい解説

民経記【みんけいき】

鎌倉時代の公家である民部卿権中納言(みんぶきょうごんのちゅうなごん)広橋経光(つねみつ)の日記。《経光卿記》などともいう。書名は経光の官職と名前にちなむ。記事は1226年から1268年に及ぶが,途中に欠落部分がある。鎌倉中期の公家社会を知るうえで貴重な史料であるが,自筆本の日記料紙に文書裏面を利用しているため,多数の紙背(しはい)文書が見られることでも有名。
→関連項目勘仲記

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「民経記」の意味・わかりやすい解説

民経記
みんけいき

勘解由小路経光(かでのこうじつねみつ)(1212―74)の日記。『経光卿記(つねみつきょうき)』『中光記(ちゅうこうき)』ともいう。経光は権中納言(ごんちゅうなごん)頼資の男で、蔵人(くろうど)、弁官(べんかん)を経て正二位権中納言に昇った。日記の現存する部分は1226年(嘉禄2)より69年(文永6)に至るが、中途に欠脱部分がある。五位蔵人として活動した若年期の部分が多く存しており、その仕事ぶりが詳しく記されている。『大日本古記録所収

[石田祐一]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民経記」の意味・わかりやすい解説

民経記
みんけいき

『経光卿記』『中光記』ともいう。民部卿勘解由小路 (かでのこうじ) 経光 (1213~74) の日記。 46巻。嘉禄2 (1226) ~文永4 (67) 年の約 42年間の記録で,闕失部分はあるが,鎌倉時代中期の公家社会の行事が記されている重要史料。

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