気仙川(読み)ケセンガワ

デジタル大辞泉 「気仙川」の意味・読み・例文・類語

けせん‐がわ〔‐がは〕【気仙川】

岩手県南東部の川。気仙郡住田町陸前高田市を流れ広田湾太平洋に注ぐ。長さ43キロ。清流で釣りが盛ん。河口高田松原がある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「気仙川」の解説

気仙川
けせんがわ

気仙郡住田すみた高清水たかしず(一〇一三メートル)に源を発し、住田世田米せたまい川口かわぐち有住ありす川と合流して南へ流れを変え、陸前高田横田よこた町を南流、同竹駒たけこま町で矢作やはぎ川を合せ、同高田たかた町・気仙町を経て広田ひろた湾に注ぐ。流路延長四七キロ、流域面積五三五平方キロの二級河川。高田町大石おおいし誂石あづらいしから下流今泉いまいずみ川とよび、かつてはこの呼称を当川全体の呼び名としていた。今泉では鳴瀬なるせ川ともよばれ(管轄地誌)古老によれば氷上ひなかみ川とも称したという。当川筋の道は、かつては海に面した高田・今泉と内陸水沢岩谷堂いわやどう(現江刺市)や遠野地方を結ぶ要路となっていた。北上高地から太平洋に注ぐ河川のなかでは、南東に流路をもつ数少ない河川。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「気仙川」の意味・わかりやすい解説

気仙川
けせんがわ

岩手県南東部、物見山(ものみやま)(種山(たねやま))南麓(なんろく)に源を発し、南東流して広田湾に注ぐ川。延長40キロメートル。途中、住田(すみた)町川口で大股(おおまた)川、陸前高田市竹駒(たけこま)で矢作(やはぎ)川を合流する。上流部には鍾乳洞(しょうにゅうどう)の滝観洞(ろうかんどう)があり、また魚類が豊富で春先ヤマメシラウオ、夏のアユ冬場ハゼなど年中釣り人でにぎわう。沖積低地には水田が開け、沿岸山麓ではハウスイチゴやリンゴ栽培などが盛んである。

[川本忠平]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「気仙川」の意味・わかりやすい解説

気仙川
けせんがわ

岩手県南部,遠野市,住田町境の高清水山 (1014m) に源を発し,広田湾に注ぐ川。全長約 45km。上流部は住田町,下流部は陸前高田市に属する。下流部の約 3kmは,アユ,ヤマメ,ウナギ,ハゼの釣場で,7月のアユ解禁時には釣り人でにぎわう。沖積低地には水田が開け,沿岸の山麓はリンゴ栽培などが行われている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android