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水疱性角膜症(読み)すいほうせいかくまくしょう

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水疱性角膜症
すいほうせいかくまくしょう

角膜の内側にある角膜内皮細胞が減少して密度が低下し、角膜の透明性が維持できなくなる症状。水分(房水)を眼球の内側に戻す機能に異常が起きて角膜がふくらむとともに、表面の角膜上皮に水疱ができて浮腫(ふしゅ)(むくみ)をきたす。角膜水疱症、水疱性角膜炎ともいう。浮腫の程度は角膜上皮に軽度の水疱が生じるものから角膜が膨化するものまであり、両眼に起こることもある。症状が進行した場合は角膜の膨化とともに混濁が起こり、光が通過しにくくなるため視力が低下する。また角膜上皮がさまざまな大きさの水疱で満たされて破裂し、疼痛(とうつう)を伴う。
 原因は角膜内皮細胞の減少のほか、先天的に角膜内皮に変性を伴うフックス角膜内皮変性症、白内障手術や緑内障治療による内皮細胞の傷害や炎症などがあげられる。治療は、軽度の初期病変に対しては高張食塩液の点眼および眼軟膏(なんこう)点入による水分吸入などの対症療法が行われ、これにより視力の回復がみられることがある。しかし、減少した角膜内皮細胞は再生しないため、重症化した場合には角膜移植を行うことになる。この場合、角膜全層を入れ替える全層角膜移植術か、内皮のみを入れ替える角膜内皮移植術を行う。[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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