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水酸化コバルト すいさんかコバルトcobalt hydroxide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

水酸化コバルト
すいさんかコバルト
cobalt hydroxide

(1) 水酸化コバルト (II) ,水酸化第一コバルト  Co(OH)2 。青緑または赤桃色粉末。色は粒子の大きさ,吸着イオンの有無,温度,アルカリ度などによって異なる。比重 3.60。空気や弱い酸化剤によって容易に黒褐色の水酸化コバルト (III) に変る。水には難溶であるが,酸に易溶,アンモニアにも可溶である。 (2) 水酸化コバルト (III) ,水酸化第二コバルト  Co(OH)3 。水酸化コバルト (II) を酸化するか,3価のコバルト塩に水酸化アルカリを加えると生成する。水溶液から沈殿したものはほぼ Co(OH)3・3H2O の組成であり,これを 150℃で乾燥したものはほぼ Co(OH)3・H2O の組成になる。しかし,空気中では 300℃でも完全には脱水しない。

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世界大百科事典 第2版の解説

すいさんかコバルト【水酸化コバルト cobalt hydroxide】

酸化数IIおよびIIIのコバルトの水酸化物が知られている。
[水酸化コバルト(II)]
 化学式Co(OH)2。コバルト(II)塩の水溶液に水酸化アルカリを加えると青色沈殿として得られる。これを放置するか,あるいは温めると淡紅色の変態が得られる。比重3.59。淡紅色変態は水酸化カドミウム型構造でCoは6個のOHにとりかこまれている。青色変態はより無秩序な構造をもつ。両性で,酸に溶けてコバルト(II)塩となり,アルカリに溶けて[Co(OH)4]2-などを含む青色溶液となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

水酸化コバルト
すいさんかこばると
cobalt hydroxide

コバルトの水酸化物。正式にこの名称でよべるのは酸化数の化合物だけである。コバルト()塩の水溶液にアルカリ金属水酸化物を加えると、条件しだいで青色または淡紅色の沈殿として生成する。青色形のほうが不安定で、その懸濁液を放置または加熱すると淡紅色形に変わる。水に不溶であるが、両性であって酸にもアルカリにも溶ける。アルカリ溶液中では[Co(OH)42-イオンを生じ青色を呈する。コバルト()水酸化物(とくに青色形)は酸化を受けやすく、空気中でも徐々に酸素を吸収して褐色の物質に変わる。懸濁液に水酸化アルカリと酸化剤を作用させると急速に進行する。この生成物は通常水酸化コバルト()とよばれるが、Co2O3nH2Oと表すべきもので、水の含有量は一定しない。150℃で乾燥すると一水和物が得られるが、これは組成がCoO(OH)のコバルト()化合物である。[鳥居泰男]

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