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沈従文 しんじゅうぶんShen Cong-wen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

沈従文
しんじゅうぶん
Shen Cong-wen

[生]光緒28(1902).12.28. /光緒29(1903)
[没]1988.5.10. 北京
中国の小説家。湖南省鳳凰県の人。ミヤオ (苗) 族出身。軍人の家に生れ,13歳で地方軍閥に身を投じ,辺境の各地を遍歴,1922年北京に出て図書館に勤めながら小説を書き胡適に認められた。のち上海で丁玲胡也頻らと『紅黒月刊』を出し,『会明』 (1929) ,『従文自伝』 (31) ,『辺城』 (34) などで,主として体験に基づく辺境での軍隊生活や少数民族を描いた。抗日戦争中は崑明にあり,戦後北京に移って北京大学教授となったが,のちその反政治性を批判されて自殺未遂。 51年『私の学習』を発表して自己批判し,北京歴史博物館に勤務して服飾史などの研究に入り,故宮博物院でやはり歴史文物の研究に従事し第二~六期全国政治協商会議委員。作家協会顧問,少数民族作家学会名誉会長などを歴任。 82年来日。ほかに『竜朱』 (29) ,『夫』 (30) ,『月下小景』 (32) など。

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デジタル大辞泉の解説

シェン‐ツォンウェン【沈従文】

[1902~1988]中国の小説家。本名、沈岳煥。湖南省出身。「辺城」など西南辺境を舞台にした小説を書いた。中華人民共和国建国後に、非政治性を批判され自殺をはかる。のち、考古学の研究に転じ、大著「中国古代服飾研究」を完成させた。しんじゅうぶん。

しん‐じゅうぶん【沈従文】

シェン=ツォンウェン

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百科事典マイペディアの解説

沈従文【しんじゅうぶん】

中国の作家,服飾史研究家。湖南省鳳凰の出身。少年時代に少数民族の多い地域で軍隊の軍事教育を受ける。1922年北京に移り,北京大学の聴講生のかたわら創作活動に入る。

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世界大百科事典 第2版の解説

しんじゅうぶん【沈従文 Shěn Cōng wén】

1903‐88
中国,現代の作家,古代服飾研究家。湖南省鳳凰県(湘西トゥチャ族ミヤオ族自治州)生れ。本名沈岳煥(がくかん)。筆名小兵,休芸芸など多数。若いころ西南辺境の少数民族のあいだで兵士として暮らし,その経験が後年の小説創作の核となる。23年北京へ出て創作に志し,《現代評論》などに作品を発表。丁玲(ていれい),胡也頻(こやひん)と親しく,その伝記を書いた。29年ころから武漢,青島(チンタオ),昆明,北京などの大学で教えつつ多くの中短編小説を発表。

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大辞林 第三版の解説

しんじゅうぶん【沈従文】

1902~1989) 中国、現代の小説家。古代服飾研究家。湖南省出身。本名は沈岳煥。西南辺境の少数民族のなかで体験した軍隊生活を創作活動の源泉とする。代表作に「辺城」がある。シェン=ツォンウェン。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沈従文
しんじゅうぶん / シェンツォンウェン
(1902―1988)

中国の作家。湖南(こなん/フーナン)省鳳凰(ほうおう)県出身。本名は沈岳煥。祖母はミャオ族。15歳で軍閥の軍隊に入り、四川(しせん/スーチョワン)、湖南、湖北(こほく/フーペイ)、貴州(きしゅう/コイチョウ)省の各地を転戦。20歳のとき北京(ペキン)へ出、1927年、自伝的小説『入隊以後』で認められる。その後上海(シャンハイ)に移り、胡也頻(こやひん/フーイエピン)、丁玲(ていれい/ティンリン)と『紅黒』などの雑誌を編集するかたわら、新月派にも属し、『会明』『夫』『ランプ』など数十編に上る作品を書く。34年には清純甘美な悲恋を描いた『辺城』で国外にもその名を知られるが、左翼文壇からは「思想のない作家」と批判される。38年、未完の大作『長河』第1巻を香港(ホンコン)で発表するが、国内では国民党当局の検閲にあい、大幅に削除して48年にようやく出版される。解放後はブルジョア主義的傾向を批判され、51年、創作の筆を絶つ。その後は中国歴史博物館(現中国国家博物館)、故宮博物院に勤務、考古学の研究に従事し、80年には大部な『中国歴代服飾研究』を出版。中国社会科学院歴史研究所に勤務。『沈従文文集』全12巻(1982~85)が出版されている。[小島久代]
『松枝茂夫訳「夫」「ランプ」(『中国現代文学選集6』所収・1962・平凡社) ▽松枝茂夫訳「辺城」他(『現代中国文学5』所収・1972・河出書房新社)』

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