油津(読み)あぶらつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「油津」の意味・わかりやすい解説

油津
あぶらつ

宮崎県南部、日南市(にちなんし)にある港町。旧油津町。飫肥(おび)藩の城下町飫肥の外港であった。現在も木材製品の取扱いや、カツオ、マグロの漁業基地として県下有数の港。船材用の飫肥杉飫肥藩財源として広く植林、杉材は広渡川筏(ひろとがわいかだ)下りで運ばれた。広渡川から油津港までは、1686年(貞享3)に開かれた堀川運河が利用された。

[横山淳一]


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百科事典マイペディア 「油津」の意味・わかりやすい解説

油津【あぶらつ】

宮崎県日南市にある商・漁港。江戸期には飫肥(おび)杉の積出しで繁栄した。もと南那河郡油津町。日南線が通じ,パルプ工場の原料・製品を扱い,カツオ・マグロ遠洋漁業の基地でもある。
→関連項目飫肥藩

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「油津」の意味・わかりやすい解説

油津
あぶらつ

宮崎県南部,日南市の集落。旧町名。 1950年近隣町村と合体して日南市となる。日南海岸中部にある港町で,商業や漁業が行われる。木材の集散地でもあり,パルプ工場が立地する。リアス海岸が発達し,梅ケ浜,猪崎鼻などの景勝地がある。日南海岸国定公園に属する。

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世界大百科事典(旧版)内の油津の言及

【日南[市]】より

…市域西部には古第三紀の鰐塚(わにつか)山地,海岸近くには新第三紀の鵜戸(うど)山地があり,鰐塚山地から南東方向へ広渡(ひろと)川が流れ沖積地を形成する。市制時に合体した旧町の飫肥(おび),吾田(あがた),油津(あぶらつ)にそれぞれ市街地が発達し,広渡川の河谷に通じる日南線と国道222号線によって結ばれている。飫肥は藩政時代飫肥藩伊東氏の城下町で,現在は商業地区であるが,城跡を中心に古い町並みを残し,伝統的建造物群保存地区に指定されている。…

※「油津」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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