沼隈(読み)ぬまくま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「沼隈」の意味・わかりやすい解説

沼隈
ぬまくま

広島県東部、沼隈郡にあった旧町名(沼隈町(ちょう))。現在は福山市(ふくやまし)の一地区。瀬戸内海に突き出た沼隈半島の南西部を占める。旧沼隈町は1955年(昭和30)千年(ちとせ)、山南(さんなん)の2村が合併して成立。2005年(平成17)福山市に編入。農業が中心で、早くから二毛作が行われた。冬にはイグサ栽培が行われ備後(びんご)表の発祥地である。現在はブドウ栽培が盛んで、ワインが特産品となっている。造船業も行われる。福山市のJR松永駅からバスで約40分の距離にあり、福山市中心市街地への通勤者も多い。沖合いの田島(福山市)とは内海(うつみ)大橋でつながる。南東部にある阿伏兎(あぶと)観音朱塗の観音堂(磐台寺観音堂(ばんだいじかんのんどう))は国指定重要文化財。

[北川建次]

『『沼隈町誌』全2巻(2002、2004・沼隈町)』


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沼隈」の意味・わかりやすい解説

沼隈
ぬまくま

広島県南東部,福山市南部の旧町域。沼隈半島南部に位置し,瀬戸内海に面する。 1955年千年村と山南村が合体して町制。 2005年福山市に編入。イグサを原料とする備後表発祥の地。ミカン,ブドウを産するほか,10万tドックを有する造船所がある。南端阿伏兎岬 (あぶとみさき) は奇岩が突出する景勝地で,東の鞆公園 (国指定名勝) に含まれる。付近一帯は瀬戸内海国立公園に属する。伝統の「はね踊り」が知られる。

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百科事典マイペディア 「沼隈」の意味・わかりやすい解説

沼隈[町]【ぬまくま】

広島県南東部,沼隈半島南部の沼隈郡の旧町。主集落は草深(くさぶか)。イグサ栽培が盛んで備後表(びんごおもて)生産の本場。ブドウ,ミカンも産し,造船業も行われる。福山市に接し,工業化も進んでいる。阿伏兎(あぶと)岬がある。2005年2月福山市へ編入。30.93km2。1万2657人(2003)。

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改訂新版 世界大百科事典 「沼隈」の意味・わかりやすい解説

沼隈 (ぬまくま)

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