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法のもとの平等 ほうのもとのびょうどうequality under the law

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

法のもとの平等
ほうのもとのびょうどう
equality under the law

法のもとではすべての人が平等であって,権利の享有や義務の負担につき,差別的取扱いをされないということで,近代憲の中核をなす原則の一つ。 (1) アメリカ憲法では,独立宣言が 1776年にすべての人の平等を宣明したことにその起源を求めることができる。現行の合衆国憲法では,連邦に対しては修正第5条により,また州に対しては南北戦争後に制定された修正第 14条の平等保護条項と修正第 15条の選挙保障条項,1964年に発効した修正第 24条のプライマリーその他の選挙権の保障などにより保護されている。アメリカ憲法史上最も大きな問題となったのは人種差別で,また,その他男女間にも差別問題が存在する。選挙権については修正第 19条で男女の平等が認められたが,その他の分野では 72年に性差別の廃止を内容とする修正第 27条案が連邦議会では通過したにもかかわらず,その発効に必要な4分の3以上の州議会による批准は得られなかった。 (2) 日本国憲法は「すべて国民は,法の下に平等であって,人種,信条,性別,社会的身分又は門地により,政治的,経済的又は社会的関係において,差別されない」 (14条1項) と定めている。これは法の適用か立法かを問わずおよそ国政全般にわたって国民は差別されないという意味であると解されており,また人種,信条などの5事項は例示であってそれ以外にも差別を禁止される事項があるとされている。他方「合理的差別」つまり区別ならば憲法上許容されるとする説が多数説で,判例もその考えに依拠している。なお,憲法は法のもとの平等原則の具体化として,貴族の制度を否認し (14条2項) ,栄典に伴う特権の排除 (同条3項) ,教育の平等 (26条1項) ,選挙における平等 (44条) などについて規定している。 (→平等権 )  

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