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栄典 エイテン

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デジタル大辞泉の解説

えい‐てん【栄典】

めでたい式典。祝いの儀式。「創立五〇周年の栄典
名誉ある待遇。
国家・社会に功労のあった人を表彰して与えるもの。日本では、位階勲章褒章の3種で、本人1代限り。

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監修:松村明
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大辞林 第三版の解説

えいてん【栄典】

国家や公共に対する功労者を表彰するため、国家が与える待遇・地位・称号などの総称。位階・勲章・爵位・褒章など。
めでたい儀式。

出典|三省堂
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勲章・褒章がわかる事典の解説

えいてん【栄典】

国家または公共に功労があった人、また社会の各分野で優れた行いをした人に対し国が与える栄誉およびその制度。日本においては、明治憲法大日本帝国憲法)下では天皇の栄典大権として、現行の日本国憲法下では内閣の助言と承認による天皇の国事行為として実施されている(7条7号)。また現行憲法の14条3項では、栄典の授与はいかなる特権も伴わないこと、その効力は受けた者一代に限ることとされ、授与に伴う金品や年金の支給はなく、また勲章位階などの世襲もない。日本の栄典制度は、勲章、褒章(ほうしょう)、位階が柱となってきた。勲章は国家または公共に功労があった人を対象とし、褒章は社会のさまざまな分野で優れた事績をあげた、主として民間人を対象としている。また位階は、603年(推古(すいこ)11)に聖徳太子が設けた冠位十二階が始まりであるが、明治維新により、位階に官職を対応させていたそれまでの官位相当制が廃止されたことで、栄典としての役割に特化されることになった。現在は生存者への位階の授与(叙位)は行われておらず、故人に対する叙位に限られている。勲章の授与は、基本的には毎年2回(春は4月29日、秋は11月3日)の春秋叙勲として行われ、褒章の授与もそれに合わせている。春秋叙勲とは別枠の危険業務従事者叙勲も同じ日である。そのほか、毎月1日に授与する高齢者叙勲、随時授与する死亡叙勲などがある。文化勲章の授与は11月3日である。これらの栄典は内閣府が所管し、事務全般をその賞勲局が担っているが、叙位の事務のみ大臣官房人事課が担当している。

出典|講談社
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

栄典
えいてん

国家または公共に対して功労のあった者の名誉を表彰するため、国家が与える特別の待遇。個人の功績に対してその個人を栄誉づけるために栄典を与えることは、いずれの時代、社会においてもみられ、古来、そのときどきの支配者などが物質的または精神的な恩賞を与えたのがその起源であると考えられている。中世ヨーロッパにおいては、栄典は、「栄誉の源泉」と考えられるほどの権威をもった教会、領主が与えていたが、国家的権威が確立するにしたがって、国家が与えるようになった。現在では統治形態のいかんにかかわらず、世界の多くの国々で制度化されている。
 日本においては、明治憲法では天皇自ら行使する大権の一つであったが、現行の日本国憲法では栄典の授与を天皇の国事行為の一つ(7条7号)とし、「天皇は、内閣の助言と承認により、国民のために」「栄典を授与すること」となっている。現在の栄典制度は、旧憲法下に創設された爵、位、勲章、褒章および記章の5制度のうち、1947年(昭和22)新憲法施行と同時に廃止された爵(公、侯、伯、子、男)、金鵄(きんし)勲章および記章の一部以外は、そのままに存置されている。なお栄典の授与は、いかなる特権も伴わず、これを受けた者1代に限り効力をもつことが憲法第14条で規定されている。[内閣府賞勲局]

位階

603年(推古天皇11)に大徳以下の12階を定めて冠位と称したのに始まり、変遷を経て1926年(大正15)に位階令が制定され、正一位から正八位、従(じゅ)一位から従八位の16階が設けられた。旧憲法下では、位は、
(1)国家に勲功があり、また表彰すべき者
(2)有爵者、および爵を襲(つ)ぐ事を得(う)べき相続人
(3)在官者および在職者
にそれぞれ授けられていた。1946年(昭和21)生存者に対する叙位は一時停止され、それ以来、国家または公共に功績のある者が死亡した場合にのみ叙位が行われている。[内閣府賞勲局]

勲章

勲章は大きく分けて普通勲章と特別勲章に分類される。普通勲章としては、1875年(明治8)に制定(太政官(だじょうかん)布告54号)された勲一等から勲八等までの旭日(きょくじつ)章、76年(明治9)に制定された大勲位菊花大綬(だいじゅ)章、88年(明治21)に制定(勅令1号)された大勲位菊花章頸飾(けいしょく)、勲一等旭日桐花(とうか)大綬章、勲一等から勲八等までの宝冠章(制定当初は勲一等から勲五等までで、1919年に勲六等から勲八等までが増設された)および瑞宝(ずいほう)章がある。このほかに、1890年に武功抜群の者に与えられる功一級から功七級までの金鵄(きんし)勲章が制定されたが、これは新憲法施行と同時に廃止された。
 これらの普通勲章は、外国人に贈与する場合および功績のある者が死亡した場合を除いて、いずれも第二次世界大戦の終戦直後に運用の一時停止の措置がとられたが、1953年(昭和28)に緊急に叙勲する必要があるものについては叙勲を一部再開することになり、さらに63年に至り、生存者叙勲を再開することが池田内閣の閣議で決定された。第二次大戦前の叙勲が、官吏および軍人を中心に運用されていたのに対し、再開後の叙勲は、国家または公共に対し功労のある者を広く対象として運用されるものとされたところに大きな意義があり、64年以降、春は天皇誕生日(4月29日。昭和天皇死去後の89年からはみどりの日)に、秋は文化の日に実施されるのが恒例となり、その呼称も春秋叙勲とよばれるようになった。また、64年には第二次大戦の戦没者に対する叙位、叙勲も再開された。特別勲章としては37年(昭和12)に制定された文化勲章が唯一のもので、文化の発展に大きな功績のあった者に授与される。文化勲章には等級の区別はなく、位階または勲位、勲等の称号とも関係がない。[内閣府賞勲局]

褒章

1881年(明治14)褒章条例(太政官布告63号)により主として民間人の善行を表彰する趣旨で制定され、当初は紅綬褒章、緑綬褒章、藍(らん)綬褒章だけであったが、1918年(大正7)に紺綬褒章が増設され、さらに55年(昭和30)に黄綬褒章、紫綬褒章が増設されて、現在では6種となっている。[内閣府賞勲局]

賜杯

勲章・褒章と同様に、内閣の助言と承認により天皇が授与する栄典の一つで、勲章にかわる賜杯(菊紋)と褒章にかわる賜杯(桐紋)の2種類があり、それぞれに銀杯と木杯とがある。[内閣府賞勲局]

1884年(明治17)の華族令によって授爵(公爵、侯爵、伯爵、子爵、男爵の五爵)の制度が設けられた。世襲されることを特色とし、貴族院議員となる特権などが付与されていたが、新憲法施行と同時に廃止された。[内閣府賞勲局]

記章

記章には従軍記章と記念章とがある。従軍記章は、1875年(明治8)から第二次世界大戦までに8種類、記念章は、89年の憲法発布から日中戦争までに12種類が制定された。このうち、支那(しな)事変従軍記章、同記念章および大東亜戦争従軍記章は1946年(昭和21)に廃止された。[内閣府賞勲局]

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