津別(読み)つべつ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「津別」の意味・わかりやすい解説

津別(町)
つべつ

北海道東部、オホーツク総合振興局管内の町。1946年(昭和21)町制施行。町名はアイヌ語トゥペツ(二つの川、または山の出鼻を通る川の意)による。国道240号が通じる。旧国鉄相生線(あいおいせん)は1985年廃止、バスに転換。網走川の上流域にあたり、南部は阿寒(あかん)カルデラの、東部は屈斜路(くっしゃろ)カルデラの外輪山斜面が占め、町域の大部分は森林で、林業木材・木製品工業が行われる。中心市街は網走川と津別川との合流点付近に位置し、河谷では小麦サトウダイコンテンサイ)、ジャガイモタマネギなどの寒冷地畑作、酪農が行われる。南部町境付近は阿寒摩周(ましゅう)国立公園域で阿寒湖(釧路市)に近い。西部のチミケップ湖は原始林で覆われ、湖畔に国際キャンプ場がある。南東町境の津別峠屈斜路湖弟子屈(てしかが)町)の好展望地。面積716.80平方キロメートル、人口4373(2020)。

岡本次郎

『『津別町百年史』(1985・津別町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「津別」の意味・わかりやすい解説

津別[町] (つべつ)

北海道東部,網走支庁網走郡の町。人口5646(2010)。網走川上流域の山地を占め,南は阿寒カルデラ,東は屈斜路(くつしやろ)カルデラの斜面。中心は網走川と津別川の合流部の津別で,国道240号線が通じる。1902年に入植,大正時代には造林業も興った。現在も木材・木製品工業が盛んで,合板,木工民芸品などが生産されている。網走川とその支流沿いの低地で小麦,ジャガイモ,テンサイ,タマネギなどを栽培する。国際キャンプ場がある堰止湖のチミケップ湖(面積約1km2),屈斜路湖や大雪山を一望できる津別峠,阿寒湖を眼下に見る木禽(ききん)岳(995m)などはいずれも原始林におおわれた景勝の地で,阿寒国立公園に属している。
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百科事典マイペディア 「津別」の意味・わかりやすい解説

津別[町]【つべつ】

北海道東部,網走郡の町。網走川上流の広大な山地を占め,大量の木材を産し,木材加工も行う。小麦,テンサイ,ジャガイモを産する。国道240号線が通じる。716.80km2。5646人(2010)。

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