フランスの作家ベルコールの処女短編小説。1942年刊。ナチス占領下、宿舎に割り当てられた田舎(いなか)家に、親仏的で礼儀正しいドイツ青年将校がやってくる。宿舎の主人(=語り手の私)もその姪(めい)も青年の人柄に好意を抱くが、無言で応対する。ナチスの欺瞞(ぎまん)性に気づいた青年は、自殺行為に等しい東欧戦線への出発を決意。そのとき沈黙は破られ、姪は「アデュー(さよなら)」のひとことを口にする。占領下の地下出版「深夜叢書(そうしょ)」の第一巻として作者の名を一挙に高め、いまなお香気を失わないレジスタンス文学の傑作。1948年にJ・P・メルビル監督により映画化された。
[渡辺 淳]
『河野与一・加藤周一訳『海の沈黙・星への歩み』(岩波文庫)』
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