海村(読み)カイソン

デジタル大辞泉 「海村」の意味・読み・例文・類語

かい‐そん【海村】

海辺にある村。

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精選版 日本国語大辞典 「海村」の意味・読み・例文・類語

かい‐そん【海村】

  1. 〘 名詞 〙 海辺の村。
    1. [初出の実例]「山水野塘の興壮観をまし、〈略〉海村林邑の感長命なり」(出典:海道記(1223頃)序)

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日本歴史地名大系 「海村」の解説

海村
くしのみむら

[現在地名]国見町櫛海

鬼籠きこ村の東にあり、国東道が通る。北は周防灘に面し、同灘に注ぐ櫛海川の流域を占める。寛永九年(一六三二)以降杵築藩領。慶長六年(一六〇一)の検地帳写(東京大学史料編纂所蔵)が残る。同帳は田品・間数・面積・名請人の順で記載され、田方七八石余(六町四反余)・畠方七二石余(一四町三反余)・上屋敷畠三石余(四反余)で、名請人数は一〇四名(入作・無主を含む)。上々田・上々畠はなく田方では中田、畠方では下畠の比率が最も多い。荒高が五九石余(二〇町二反余)と多いのが特徴で、しかも名請地すべてが荒地(毛付がない)のものが四一名いる。名請地すべてが荒の名請人の請地は畠地のみで田地・屋敷地は名請されていない。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「海村」の意味・わかりやすい解説

海村【かいそん】

海辺に立地する村は史料上〈浦・浜〉と表記され,一般に漁村と称すことが多い。この表現は漁業生業とする村には合致するが,塩業・廻船業・農業林業など混在した生業を営んでいた海辺の村落は海村と称す方がふさわしい。なお海村の呼称民俗学で使用されたことがある。近年日本文化を列島文化として海から見直す視座が提起され,諸々の海村の実態の検討が待たれる。
→関連項目頭振

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世界大百科事典(旧版)内の海村の言及

【集落】より

…集落は地表における人間居住の本拠であるから,一般に自然災害や外敵に対し安全で,水や食糧を得やすいなど,人間の居住に適する場所に成立する。集落がどのような場所に位置するかを集落立地といい,村落の場合はその立地位置により平野村(野村)または平地村(平場村),山村,臨海村(海村,海端村)に分けられる場合もある。
[集落形態]
 集落形態は,集落を構成する家屋の形態とその配置,居住パターン,耕地と家屋との関係,土地割,道路網などの要素が,民族の生活様式や,その自然環境に応じた居住様式により,さまざまな集落景観として表出したものであり,地域によりさまざまな特色を示す。…

※「海村」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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