デジタル大辞泉
「添水」の意味・読み・例文・類語
そうず〔そうづ〕【添▽水】
《「僧都」からとも「案山子」の音変化からともいう。また、歴史的仮名遣いは「そふづ」とも》田畑を荒らす鳥獣を音で脅す仕掛け。流水を竹筒に導き、水がたまるとその重みで筒が傾いて水が流れ出し、軽くなって跳ね返るときに石を打って音を出すようにしたもの。のちに庭園などに設けられ、その音を楽しむようになった。ししおどし。《季 秋》「風雨やむ寺山裏の―かな/蛇笏」
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そうず そうづ【添水】
〘名〙 (語源未詳。「
僧都」からとも、「そほど(
案山子)」の転ともいう)
一方をけずって水がたまるようにした竹筒に、
懸樋(かけひ)などで水を落とし、たまった水の重みで
支点の
片側が下がり、水が流れだすとはねかえって、他の端が落ち、そこに設けた石や
金属を打って音を出すようにした
装置。谷や川など
水辺に仕かけて、田畑を荒らす鳥獣を追ったり、あるいは庭に設けてその音を楽しんだりする。また、石を打つ部分に杵をつけ
穀物を搗
(つ)くようにしたものもある。ししおどし。《季・秋》
※続門葉(1305)雑「秋のころ前栽のやりみつにそうつといふものをつくりてかけたりけるを
水上にまかする水やたゆむらんそうつのおとの稀になりぬる〈
経覚〉」
※俳諧・蓼太句集(1769‐93)秋「月細うこほし減して添水哉」
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