清鏡寺(読み)せいきようじ

日本歴史地名大系 「清鏡寺」の解説

清鏡寺
せいきようじ

[現在地名]八王子市大塚

百草もぐさ丘陵から東南に延び出た尾根中腹にある。塩釜山と号する。曹洞宗。「風土記稿」によれば、本尊阿弥陀如来であるが、慶安元年(一六四八)寺社奉行への文書には、釈迦三尊・虚空蔵三尊と記されているという。寺伝によれば、長寛二年(一一六四)良鮫が観音像を安置したことに始まり、当初は天台宗であった。その後も観音堂の別当寺としてあり、元亀年間(一五七〇―七三)に再建、文禄元年(一五九二)に曹洞宗に改宗開山下柚木の永林しもゆぎのえいりん寺の四世照鑑(一五九五年没)本堂の背後にある観音堂は、「風土記稿」によれば慶安元年の文書に八王子城主北条氏照が願主となって再興したとあり、同二年に堂領七石の朱印を受けたという。


清鏡寺
せいきようじ

[現在地名]光市大字浅江 筒井

高松山と号し、真言宗御室派。本尊は不動明王。創建は明らかでなく、もと吉祥きつしよう寺と称し、開山は阿闍梨法印快真(元和元年没)と伝える。

天正一〇年(一五八二)六月、羽柴秀吉高松たかまつ(現岡山市)攻略の時、城主清水宗治と兄月清入道・毛利氏軍監末近信賢・家臣難波伝兵衛らは自刃して城兵を救った。清水宗治の嫡子景治は吉祥寺を清水氏の菩提寺と定め、文禄三年(一五九四)「高松院殿救溺祐君清鏡宗心大居士」という宗治の法名によって山号・寺号を改めた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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