中国の宋代,ことに南宋代に,当時の鏡製作の中心地であった浙江省湖州で作られた鏡。形状は方形,円形,八花形,六花形,八稜形,六稜形,猪目(いのめ)形など多様で,柄鏡もある。鏡には〈湖州鋳鑑局官造〉および〈湖州石家造〉の鋳造銘があり,〈石家〉が最も多い。そのほか〈湖州真正石〉〈家青銅照子〉〈湖州真石家□念二叔照子〉〈湖州儀鳳鏡〉〈真西一色青銅鏡〉などの銘がある。この様式の鏡は蘇州,杭州,婺州,明州などでも製作されたが,湖州製が群を抜いている。湖州鏡は中国南部に多いが,北はシベリア,南は東南アジアに及んでおり,中国の鏡式として最も普遍的なものであった。この鏡は中国で実用に供されたのみならず,高麗のほか,日本にも陶器,茶などとともに舶載され,平安・鎌倉時代の経塚から多く発見されている。
執筆者:岡崎 敬
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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