火砕サージ(読み)カサイサージ(その他表記)pyroclastic surge

関連語 内山

日本大百科全書(ニッポニカ) 「火砕サージ」の意味・わかりやすい解説

火砕サージ
かさいさーじ
pyroclastic surge

火山噴火現象の一つで、広義には火砕流の一種。溶岩片・軽石、火山灰からなる火砕流よりも、溶岩片・軽石に乏しく、火山灰と火山ガスからなる、より希薄な混合物の流れである。地上や水面を火砕流本体よりも広範囲に高速ではい、途中にある小さな障害物や丘を乗り越えて移動する。火口から直接発生する場合と、火砕流の先端部分から発生する場合とがある。長崎県雲仙普賢岳(うんぜんふげんだけ)の1991年(平成3)6月3日の噴火では熱風とよばれ、火砕流の先端から発生した火砕サージによって40名を上回る犠牲者がでた。水蒸気爆発マグマ水蒸気爆発によって火口から水平に広がるように発生するベースサージ噴煙)も火砕サージの一種である。高温から低温のものまである。到達距離は通常5キロメートル以下程度である。

[中田節也]

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最新 地学事典 「火砕サージ」の解説

かさいサージ
火砕サージ

pyroclastic surge

固体と気体が混合して地表に沿って乱流状態で流れ広がる現象。ブラストとも。固体粒子の濃度は低い。堆積物は多数のラミナから構成され,地表の起伏に沿って低所に厚く積もる。それぞれのラミナは薄くデューン構造と正級化層理を示すことが多い。その成因によって,火砕流の発生に伴う高温のグラウンドサージおよびアッシュクラウドサージ,マグマ水蒸気爆発に伴う低温のベースサージがある。火山体の崩壊による岩屑なだれによっても発生することがある。火砕流とともに火山災害要因の一つで,高温高速で流下するため,建物・人命損失の危険性が極めて高い。参考文献R.A.F.Cas et al.(1987) Volcanic successions, Allen & Unwin

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