灰クロムざくろ石(読み)かいくろむざくろいし(その他表記)uvarovite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「灰クロムざくろ石」の意味・わかりやすい解説

灰クロムざくろ石
かいくろむざくろいし
uvarovite

ざくろ石一種。超塩基性岩中のクロム鉱物(クロム鉄鉱菫泥石(きんでいせき)など)に伴って産したり、スカルンや交代作用を受けた石灰岩中、キンバレー岩中に産する。斜方十二面体、偏菱(へんりょう)二十四面体の自形結晶をなすほか、塊状あるいは粒状をなす。緑色みが少ないものは、クロムを含む灰礬(かいばん)ざくろ石のことが多い。英名は、サンクト・ペテルブルグアカデミーの総裁であった伯爵ウバロフSergei Semenovich Uvarov(1785―1855)に由来。和名化学組成による。

松原 聰]


灰クロムざくろ石(データノート)
かいくろむざくろいしでーたのーと

灰クロムざくろ石
 英名    uvarovite
 化学式   Ca3Cr2(SiO4)3
 少量成分  Al
 結晶系   等軸
 硬度    7.5
 比重    3.4~3.8
 色     翠緑深緑
 光沢    ガラス
 条痕    帯緑白
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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