烏合の衆(読み)ウゴウノシュウ

デジタル大辞泉 「烏合の衆」の意味・読み・例文・類語

うごう‐の‐しゅう〔ウガフ‐〕【×烏合の衆】

《「後漢書」耿弇伝から》規律統一もなく寄り集まった群衆

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精選版 日本国語大辞典 「烏合の衆」の意味・読み・例文・類語

うごう【烏合】 の 衆(しゅう)

  1. カラスの群れのように、規律も統一もなく寄り集まっている群集、または兵隊烏集の衆。
    1. [初出の実例]「至烏合之衆、不其物之用」(出典菅家文草(900頃)七・書斎記)
    2. [その他の文献]〔後漢書‐耿弇伝〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「烏合の衆」の意味・わかりやすい解説

烏合の衆
うごうのしゅう

カラスがたくさん集まってがやがやと騒ぐだけのように、ただ数ばかり多い群衆。規律もなければ、統一されてもいない人々の集団の意から、転じて、未熟でまとまりのない、まったくだらしない無統制軍隊をいう。『後漢書(ごかんじょ)』に「突騎を発して烏合の衆を躪(ふみにじ)るは、枯(かれたる)を摧(くだ)き腐(くされたる)を折(くじ)くが如(ごと)きのみ」とか、同「邳彤(ひとう)伝」に「卜者王郎烏合の衆を集め、燕趙(えんちょう)の北を震す」などとある。

[田所義行]

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故事成語を知る辞典 「烏合の衆」の解説

烏合の衆

統一も規律もなく、ただ寄り集まっているだけの人々のたとえ。

[使用例] 元来これらの労働者はすべて烏合の衆で、なんら有力な労働組合を組織していなかったものである[河上肇貧乏物語|1916]

[由来] 「後漢書」に何度か使われている表現。一世紀の初め、後漢王朝が成立する直前混乱の時代に、あちこちで武器を手に立ち上がった農民たちのことを、「烏合の衆(カラスの群れのような集団)」と呼んでいます。

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ことわざを知る辞典 「烏合の衆」の解説

烏合の衆

カラスの群れのように、統一も規律もなく、ただ寄り集まっているだけの群衆。

[使用例] せっかく発散した鹿台の財を、いたずらに烏合の衆の攫み取るに任せたからである[森鷗外大塩平八郎|1914]

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