無風帯(読み)むふうたい

大辞林 第三版の解説

むふうたい【無風帯】

ほとんど風の吹かない地帯。赤道無風帯の海域に顕著。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

無風帯
むふうたい

気候学的にみて風の弱い地帯。通常、赤道無風帯をさす。これは、南北両半球の貿易風、すなわち南東貿易風と北東貿易風に挟まれた、平均風の弱い地帯をさす。この無風帯はドルドラムスdoldrumsともよばれる。両貿易風の消長に伴って、その位置や幅に季節的な変化がある。平均風は弱いが、ここでは積乱雲に伴う驟雨(しゅうう)や突風(いわゆるスコール)が多く、無風帯の呼び名は、平穏な海という誤解をおこしやすいので、この呼称に批判的な気象学者もいる。熱帯内収束帯が北と南に2本あり、それらに挟まれた区域が赤道無風帯または赤道偏西風帯となっている場合が多い。また、南北両半球の亜熱帯高気圧の圏内は風が弱いので無風帯の一つであり「馬の緯度」ともよばれている。これは、帆船で航海する時代にヨーロッパからアメリカに荷や馬を運ぶ途中、風が弱く船が進まない無風帯で、船を軽くするために馬を海に捨てたことによるともいわれる。[倉嶋 厚・青木 孝]
『大野義輝・平塚和夫著『お天気歳時記』(1983・雪華社)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

むふう‐たい【無風帯】

〘名〙
① 風のほとんど吹かない地帯。赤道無風帯、中緯度高圧帯など。無風地帯。〔英和和英地学字彙(1914)〕
② (比喩的に) 他からの影響を受けず、穏やかな地域。刺激の少ない所。無風地帯。
※歌の条件(1946)〈小田切秀雄〉「歌壇は文学精神の高さと劇しさを失ったために孤立的封鎖的な無風帯と化し」

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