驟雨(読み)しゅうう

精選版 日本国語大辞典 「驟雨」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐う シウ‥【驟雨】

〘名〙 急に降りだす雨。にわか雨。夕立。《季・夏》
続日本紀‐天平勝宝二年(750)五月辛亥「京中驟雨、水潦汎溢」
※雑話筆記(1719‐61)上「諸虫が蠢(うご)めきて雷霆が轟き驟雨がする」 〔老子二三

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デジタル大辞泉 「驟雨」の意味・読み・例文・類語

しゅう‐う〔シウ‐〕【×驟雨】

急にどっと降りだして、しばらくするとやんでしまう雨。にわか雨。夕立。 夏》地下鉄道―に濡れし人乗り来る/誓子
[補説]書名別項。→驟雨
[類語]俄か雨通り雨夕立時雨村雨スコール雨天荒天悪天雨空梅雨空雨降り雨催い雨模様遣らずの雨降雨一雨お湿り慈雨山雨小雨涙雨微雨細雨煙雨霧雨糠雨小糠雨大雨・どか雨・篠突く雨風雨暴風雨豪雨強雨雷雨白雨照り降り雨日照り雨天気雨狐の嫁入り春雨はるさめ春雨しゅんう卯の花腐し五月雨さみだれ五月雨さつきあめ地雨長雨淫雨霖雨涼雨秋霖秋雨初時雨村時雨氷雨冷雨雨氷酸性雨

しゅうう【驟雨】[書名]

吉行淳之介小説。昭和29年(1954)発表。同年、第31回芥川賞受賞。

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普及版 字通 「驟雨」の読み・字形・画数・意味

【驟雨】しゆう(しう)う

にわか雨。〔老子、二十三〕飄風(へうふう)はならず。驟雨は日ならず。孰(たれ)か此れを爲す。天地なり。天地もほ久しきこと能はず。況(いは)んや人に於てをや。

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百科事典マイペディア 「驟雨」の意味・わかりやすい解説

驟雨【しゅうう】

にわか雨(俄雨)または村雨(むらさめ)とも。急に降り出してまもなくやんでしまう雨。一様に長く降る地雨(じあめ)の対。対流性の雲から降る。層状の雲から降る雨が持続性をもつのに対し一時的なのが特徴。降ったりやんだりを繰り返す場合もある。夏の夕立雷雨寒冷前線が通過するときに降る雨など。
→関連項目スコール

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改訂新版 世界大百科事典 「驟雨」の意味・わかりやすい解説

驟雨 (しゅうう)

にわか(俄)雨または村雨(むらさめ)ともいい,しとしとと降る地雨に対するものである。比較的大粒の雨が断続的にザーザー強く降る。夏の夕立や,寒冷前線または台風が近寄ったときに,対流雲(積乱雲など)より降る雨がそれにあたる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「驟雨」の意味・わかりやすい解説

驟雨
しゅうう
rain shower

対流性の雲(積雲積乱雲)から急に降り始め,まもなく降りやむ。にわか雨ともいい,降り方の強さも急激に変化する。夏の夕立や雷雨,寒冷前線の通過時の雨が典型である。

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デジタル大辞泉プラス 「驟雨」の解説

驟雨

1956年公開の日本映画。監督:成瀬巳喜男原作岸田国士による同名小説、脚色水木洋子、撮影:玉井正夫。出演:佐野周二、原節子、香川京子、小林桂樹、根岸明美、恩田清二郎、加東大介ほか。

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世界大百科事典(旧版)内の驟雨の言及

【雨】より

…雨とは雲中でつくられた雨滴が地表に降る現象であるが,日常生活をはじめ,集中豪雨,雪,台風などの災害や農業・産業との関連を含めて,雨は人間の社会生活に深いつながりをもっている。
【雨の科学】

[雨滴]
 雲粒のうち半径約100μm(=0.1mm)以上の大粒を雨滴と呼んでいる。ただし,半径2~3mmになると,雨滴は分裂するので上限はせいぜいこれくらいである。したがって,雨滴の下限は半径100μm,上限は2~3mmとなる。…

※「驟雨」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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