(読み)コウ(英語表記)yáo

デジタル大辞泉 「爻」の意味・読み・例文・類語

こう〔カウ〕【×爻】

を組み立てる横の画。を陽、を陰とする。

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精選版 日本国語大辞典 「爻」の意味・読み・例文・類語

こうカウ【爻】

  1. 〘 名詞 〙(えき)の卦(け)を組み立てている横画陽爻陰爻二種があり、卦はこれを組み合わせて構成される。八卦は三爻、六十四卦六爻の組合せからなる。六爻は下から上に数えて、初爻・二爻・三爻・四爻・五爻・上爻と称する。
    1. [初出の実例]「献霊亀〈略〉前脚並有離卦後脚並有一爻」(出典続日本紀‐霊亀元年(715)八月丁丑)
    2. 「あわれ筮するに此爻を得たほどに、此辞に合せて論じた歟ぞ」(出典:史記抄(1477)八)
    3. [その他の文献]〔易経‐繋辞上〕

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改訂新版 世界大百科事典 「爻」の意味・わかりやすい解説

爻 (こう)
yáo

の卦(か)の基本になっているの棒のこと。易を構成するもっとも基本的な単位で,卦はこれを6本積み重ねたものである。とはそれぞれ積極的なものと消極的なもの,男性的なものと女性的なものといった事物の対立する二面を象徴し,易では剛と柔の名で呼ばれるが,易伝(十翼)に至って陽と陰とされた。卦中における爻の位置に関して〈位〉〈中〉〈正〉〈応〉〈比〉〈承〉〈乗〉といった,易学特有のタームが使われる。なお,二進法の原理を創始したドイツの哲学者ライプニッツは,易の卦につよい興味をいだき,を0,を1に数式化した。現代のコンピューターが0と1との二進法を基礎にしていることを考えるとき,易は案外現代的なメカニズムを備えているといえるかもしれない。
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占い用語集 「爻」の解説

易や風水で用いられる卦を構成する記号。爻には陽爻と陰爻があり、この陰陽の爻三つで八卦(小成卦)を、六つで六十四卦(大成卦)を構成する。爻は筮竹コインなどを用いて出されるのが一般的で、下から初爻・ニ爻・三爻・四爻・五爻・上爻と呼ばれる。

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世界大百科事典(旧版)内のの言及

【易】より

…残りが1本なら☰乾(けん)(天),2本なら☱兌(だ)(沢),3本なら☲離(火),4本なら☳震(雷),5本なら☴巽(そん)(風),6本なら☵坎(かん)(水),7本なら☶艮(ごん)(山),8本なら☷坤(こん)(地)。これで内卦(六爻(こう)の下半分)が得られた。次に同じ操作をして外卦(上半分)を求める。…

【易経】より

…《易経》はこの経と伝との総称である。卦とは,(陰の象徴)と(陽の象徴)の棒(爻(こう))をまず3本組み合わせて8種類のパターン(八卦(はつか))を作り,次にそれらを互いに重ねて64種類にしたものである。占断の辞は64卦だけではなく,各卦の各爻ごとに付されているから(前者を卦辞,後者を爻辞という),64×6の合計384種類のシチュエーションが備わっていることになる。…

※「爻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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