猊鼻渓(読み)ゲイビケイ

デジタル大辞泉 「猊鼻渓」の意味・読み・例文・類語

げいび‐けい【猊鼻渓】

岩手県南部、北上川の支流である砂鉄川浸食してできた渓谷。高さ100メートルにおよぶ石灰岩質の断崖が2キロメートルにわたって連なる。名前由来は、しし獅子)の鼻に似た奇岩が見られることから。

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改訂新版 世界大百科事典 「猊鼻渓」の意味・わかりやすい解説

猊鼻渓 (げいびけい)

岩手県南部,一関市の旧東山町にある渓谷。石灰岩層が北上川の支流砂鉄川に浸食されてできた最高110mの断崖や絶壁がびょうぶのように切り立ち,延長2kmにおよぶ。西隣の旧一関市にある厳美渓と違って垂直的な景観美にすぐれており,フジ,アカマツ,カエデが四季を色どる。川舟の終点近くの岩壁に生じた鍾乳石が,猊(獅子)の鼻に似ているため猊鼻渓の名がでた。国の名勝。JR大船渡線猊鼻渓駅が最寄駅。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「猊鼻渓」の意味・わかりやすい解説

猊鼻渓
げいびけい

岩手県南部、一関市(いちのせき)を流れる砂鉄川(さてつがわ)の峡谷。国指定名勝。古生層の石灰岩層が砂鉄川に侵食され、高さ10~30メートルの奇岩、絶壁が屏風(びょうぶ)のように連なった姿を水面に映し、その延長は2キロメートルに及ぶ。断崖(だんがい)はヤマツツジやフジで彩られ、フジの咲くころと紅葉期はとくに美しい。岩壁の一つに一種の鍾乳石(しょうにゅうせき)である岩のこぶがみられ、猊(獅子(しし))の鼻に似ていることから猊鼻の名がつけられた。JR大船渡(おおふなと)線猊鼻渓駅からバスで2分。遊覧船もあり、竿(さお)を操る船頭追分(おいわけ)を聞きながら探勝するのは格別である。

[川本忠平]


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百科事典マイペディア 「猊鼻渓」の意味・わかりやすい解説

猊鼻渓【げいびけい】

岩手県一関市にある峡谷(名勝)。獅子が鼻とも。北上川の支流砂鉄川が石灰岩層を約2kmにわたり浸食,春のフジ,ヤマブキ,秋の紅葉が美しく,舟で探勝できる。東北新幹線一ノ関駅,大船渡(おおふなと)線陸中松川駅からバスがある。
→関連項目東山[町]

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事典・日本の観光資源 「猊鼻渓」の解説

猊鼻渓

(岩手県一関市)
日本百景」指定の観光名所。

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