猪鼻峠(読み)いのはなとうげ

改訂新版 世界大百科事典 「猪鼻峠」の意味・わかりやすい解説

猪鼻峠 (いのはなとうげ)

讃岐山脈西部にある峠。徳島県吉野川河谷と香川県財田川上流域を最短距離で結ぶ讃岐山脈横断ルートに沿う。標高543m。1890年大久保諶之丞の努力でこの峠を通る〈四国新道〉が完成した。1930年には峠下に猪鼻隧道が難工事の末開通し,土讃本線が開設された。四国新道を土台として65年国道32号線が改修され新しいトンネルで峠の下をぬけている。このルートは四国の南北交通路として重要性が増している。
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百科事典マイペディア 「猪鼻峠」の意味・わかりやすい解説

猪鼻峠【いのはなとうげ】

香川・徳島県境にある讃岐(さぬき)山脈中の峠。箸蔵峠とも。標高543m。古来阿波池田と琴平間の交通路(現在は国道32号)として重要であった。土讃線がトンネルによって通じ,県境東部の大坂峠とともに四国の南北交通の主要幹線になっている。
→関連項目池田[町]財田[町]

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「猪鼻峠」の意味・わかりやすい解説

猪鼻峠
いのはなとうげ

香川県と徳島県を結ぶ、讃岐(さぬき)山脈を越える峠。「猪ノ鼻峠」と表記することが多い。香川県三豊(みとよ)市と徳島県三好(みよし)市の境にある。標高543メートル。古くから阿讃(あさん)を結ぶ峠で、往時の姿をとどめている。現在は国道32号、土讃線とも峠下をトンネルで通過する。阿讃を結ぶ峠のうちでもっとも交通量が多く、重要な峠になっている。南斜面に金刀比羅(ことひら)宮の奥院箸蔵(はしくら)寺がある。

[稲田道彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「猪鼻峠」の意味・わかりやすい解説

猪鼻峠
いのはなとうげ

香川,徳島県境の讃岐山脈中の峠。標高 543m。大正から昭和初期にかけては,讃岐への出稼ぎ借耕牛 (かりこうし) が多く往来した。阿波池田と琴平 (香川県) を結ぶ要路で,現在は国道 32号線のほか,峠下には JR土讃線の猪鼻トンネル (3845m) も通っている。

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