日本大百科全書(ニッポニカ) 「琴南」の意味・わかりやすい解説
琴南
ことなみ
香川県中南部、仲多度郡(なかたどぐん)にあった旧町名(琴南町(ちょう))。現在はまんのう町の東南部を占める一地区。1962年(昭和37)町制施行。2006年(平成18)満濃(まんのう)町、仲南(ちゅうなん)町と合併し、まんのう町となる。旧町名は琴平(ことひら)の南方に位置することによる。国道438号が通じ、1996年(平成8)には待望の美霞洞(みかど)トンネル、三頭トンネルが開通して、徳島県美馬(みま)町(現美馬市)へ最短距離で結ばれた。土器(どき)川の最上流部、讃岐(さぬき)山脈北麓(ほくろく)の山村で、県最高峰の竜王山(りゅうおうざん)(1060メートル)や第二の高峰大川山(だいせんざん)が徳島県境にそびえる。大川山は讃岐平野のよい展望台で、自動車道が通じる。山頂付近の牧場では牛の飼育が行われる。中心産業は農林業で、山間地のソバ、キャベツなどの畑作物が特産。
[稲田道彦]