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讃岐平野 さぬきへいや

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

讃岐平野
さぬきへいや

香川県の北半部を占める平野讃岐山脈を水源とする湊,春日,香東,綾,金倉,財田,津田,鴨部など諸河川の沖積地および讃岐山脈北斜面に接する洪積台地から成る。なお海岸には,かつて塩田に利用された干拓地や,工業用地の埋立て地がみられる。平野は孤立する小山地群によって東部から,大川,高松,丸亀,三豊の4平野に細分される。和泉層群の山地から流出する諸河川の沿岸には粗い礫層が分布し,花崗岩類や開析された溶岩台地から流出する川の沿岸では礫が細かく,砂,粘土が広がり,扇状地性の平野を形成する。水田が卓越するが,灌漑用水源としては大きな川がないため,台地末端の浸食谷など地形を利用したため,池の数が約2万に達する。そのなかには,日本最古といわれる満濃池がある。さらに水不足解決のため吉野川から分水する香川用水が 1979年完成した。条里制の遺構が明瞭で,数戸ずつ散在した集村的散村景観で知られてきたが,近年は宅地化の進行で目立たなくなった。米,麦,タマネギなどの野菜を栽培し,畜産が行われる。中心都市には高松,坂出,丸亀,善通寺,観音寺の各市がある。

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百科事典マイペディアの解説

讃岐平野【さぬきへいや】

香川県北半の沖積平野讃岐山脈から流出する諸河川がつくった合成扇状地を主とし,小丘陵によって,西から三豊・丸亀・高松・大川各平野に分けられる。県の主要都市が集中し人口密度が高い。
→関連項目香川[県]善通寺[市]

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世界大百科事典 第2版の解説

さぬきへいや【讃岐平野】

香川県の北半を占める平野。讃岐山脈を底辺に半円形をなし,山脈から流下する河川に沿って形成された大小の扇状地状の三角州からなる。東から香東川のつくる高松平野土器川と金倉川の丸亀平野,財田川と高瀬川三豊平野などに分けられる。畿内に近いため開発は古くからすすみ,近畿地方に匹敵するほどの条里制が発達したことをうかがわせる碁盤目状の道路網や農業用水路網が残っているが,降水量も河川の集水面積も小さいことから干ばつ常襲地として水利の苦労が続いた。

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日本の地名がわかる事典の解説

〔香川県〕讃岐平野(さぬきへいや)


香川県北半部を占める平野の総称。讃岐山脈の北に位置し、瀬戸内海に臨む。東から大川(おおかわ)・高松(たかまつ)・綾歌(あやうた)・丸亀(まるがめ)・三豊(みとよ)の各平野に分けられる。香東(ことう)川・土器(どき)川・財田(さいた)川などの河川がつくった複合扇状地や三角州からなる。浸食された溶岩台地がこの平野独特の背景を形づくる。卓状形(メサ)の屋島(やしま)・五色(ごしき)台、円錐(えんすい)形(ビュート)の飯野(いいの)山はその典型。寡雨地帯のため川の水量は少ないが、水田率が全国平均の約2倍。そのため、満濃(まんのう)池をはじめ大小無数の灌漑(かんがい)用溜()め池がある。1975年(昭和50)、吉野(よしの)川の水を引いた香川用水が完成。イネ・ムギ・タマネギ・葉タバコなどが栽培される。沿岸部には江戸時代から広大な塩田が開発されていたが、現在は臨海工業地帯に変貌した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

讃岐平野
さぬきへいや

香川県北部にやや不連続に広がる平野の総称。南の讃岐山脈から放射状に流下する財田(さいた)川、土器(どき)川、香東(こうとう)川、鴨部(かべ)川などの河川堆積(たいせき)物により形成された扇状地と三角州からなる。これらの平野は、三豊(みとよ)平野、丸亀(まるがめ)平野、高松平野、大川平野などに区分される。石材として有名な庵治(あじ)石に代表される中生代後期の領家花崗岩(りょうけかこうがん)が平野の基盤をなし、花崗岩が風化してできた石英の多い砂は松の緑とともに白砂青松の美しい海岸の風景を構成する。新生代第三紀後期に瀬戸内地域では激しい火山活動があり、この基盤の上に大量の溶岩(讃岐岩、讃岐岩質安山岩)を噴出し、広大な溶岩台地が形成された。この溶岩台地は侵食を受け、台地状のメサや円錐(えんすい)状のビュートといった讃岐平野独特の地形がつくられた。メサの代表例は屋島、国分台(五色台)、城山(きやま)、大麻(おおさ)山(象頭山(ぞうずさん))などで、ビュートの例は飯野(いいの)山、六目山(むつめやま)、白山(しらやま)などである。開発は古く、丸亀平野、高松平野などには条里遺構、条里地名が数多くみられ、集落は散村的形態をとることが多い。年降水量が約1200ミリメートルと少なく、水田率は全国平均の約2倍と高いために、満濃池(まんのういけ)をはじめ大小約2万の溜池(ためいけ)が山麓(さんろく)や谷、さらに平野部に築かれ、水田灌漑(かんがい)に利用されている。[新見 治]

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