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田上杣 たなかみのそま

百科事典マイペディアの解説

田上杣【たなかみのそま】

近江国栗太(くりた)郡にあった。現在の大津市南部。7世紀末,田上山瀬田川宇治川経由で木津川に流し,藤原京の造営用材としており,《万葉集》では〈淡海の 衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手(つまで)を もののふの 八十氏河(やそうじがわ)に 玉藻なす 浮かべ流せれ〉と詠まれている。

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世界大百科事典 第2版の解説

たなかみのそま【田上杣】

滋賀県大津市の田上・大石地区一帯の山林に設置された杣。《万葉集》の〈藤原宮の役民の作る歌〉に〈衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手(つまで)を もののふの 八十氏河(やそうじがわ)に 玉藻なす 浮かべ流せれ〉とあるように,田上山のヒノキの角材を宇治川に流して木津川へ入れ,藤原京造営の用材とした。762年(天平宝字6)の石山寺造営には,造東大寺司管轄下の山林として国家から指定されている。石山寺の用材の大部分は田上杣で伐採されたが,伐採作業は田上山作所の監督官である領2人の下に,専門工人の司工2人,鉄工1人と臨時工人の雇工3人,様工6人,仕丁10人のほか,運送に従事する仕丁,雇夫によって進められた。

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