百科事典マイペディア 「田上杣」の意味・わかりやすい解説
田上杣【たなかみのそま】
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
滋賀県大津市の田上・大石地区一帯の山林に設置された杣。《万葉集》の〈藤原宮の役民の作る歌〉に〈衣手の 田上山の 真木さく 檜の嬬手(つまで)を もののふの 八十氏河(やそうじがわ)に 玉藻なす 浮かべ流せれ〉とあるように,田上山のヒノキの角材を宇治川に流して木津川へ入れ,藤原京造営の用材とした。762年(天平宝字6)の石山寺造営には,造東大寺司管轄下の山林として国家から指定されている。石山寺の用材の大部分は田上杣で伐採されたが,伐採作業は田上山作所の監督官である領2人の下に,専門工人の司工2人,鉄工1人と臨時工人の雇工3人,様工6人,仕丁10人のほか,運送に従事する仕丁,雇夫によって進められた。現場には宿所や炊事所が設定され,材木は曳出道を河川まで運ばれ,筏に組まれて石山まで回漕された。のち田上杣は荘園化し,中世には京都常在光寺領田上杣荘とされ,1439年(永享11)には隣荘の田上牧荘と山境をめぐって争論しており,杣荘側が3町,牧荘が50町を相手側に譲与して決着するよう室町幕府が裁定している。
執筆者:仲村 研
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
年齢を問わず、多様なキャリア形成で活躍する働き方。企業には専門人材の育成支援やリスキリング(学び直し)の機会提供、女性活躍推進や従業員と役員の接点拡大などが求められる。人材の確保につながり、従業員を...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新