白玉楼中の人となる(読み)ハクギョクロウチュウノヒトトナル

精選版 日本国語大辞典 「白玉楼中の人となる」の意味・読み・例文・類語

はくぎょくろう【白玉楼】 中(ちゅう)の人(ひと)と=なる[=化(か)す]

  1. 文人墨客の死をいったことから、一般に人が死ぬことをいう。
    1. [初出の実例]「胃癌に罹りて療養中なりしが〈略〉大阪北浜なる氏の邸宅に於て白玉楼中の人となれり」(出典:東京日日新聞‐明治三六年(1903)六月一二日)

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故事成語を知る辞典 「白玉楼中の人となる」の解説

白玉楼中の人となる

すぐれた文人が死ぬこと。

[使用例] 相前後して二人とも続いて白玉楼中の人となってしまった[内田魯庵*読書放浪|1933]

[由来] 八~九世紀、唐王朝の時代の中国の詩人しょういんの「ちょうきつ小伝」によって伝わる話から。当時の詩人、通称李長吉)が、死の床に臥せっている時、その枕元天帝の使いが現れました。なんでも、天界に白玉楼という立派な建物ができ上がったので、李賀を召してその建物をたたえる文章を書かせることになった、とのこと。李賀は泣き出しましたが、やがて死んでしまったということです。

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