白眼視(読み)ハクガンシ

精選版 日本国語大辞典 「白眼視」の意味・読み・例文・類語

はくがん‐し【白眼視】

  1. 〘 名詞 〙 冷たい目で見ること。冷淡な態度をとること。
    1. [初出の実例]「どうも、世間の者あこの俺を高利で食っとる云うて白眼視するがな」(出典:神楽坂(1935)〈矢田津世子〉二)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 「白眼視」の解説

白眼視

悪意を持って相手を見ること。

[使用例] 周囲の白眼視に耐えて、又八郎の帰国を待っているもあわれに違いなかった[藤沢周平用心棒日月抄|1978]

[由来] 「晋書げんせき伝」に出て来る話から。三世紀、三国時代の中国の文人阮籍は、青い目と白い目を使い分けることができ、俗物と会うときには白い目を使っていたそうです。けいという人物が訪ねてきたときには、「白眼をして(白い目で)」出迎えたので、嵆喜は気を悪くしました。彼の弟のけいこうがそのことを聞き、お酒と琴を持って阮籍に会いに行ったところ、阮籍はとてもよろこんで、青い目を見せたのでした。

[解説] このエピソードからは、「青眼という故事成語も生まれています。

〔異形〕白い目で見る。

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