日本歴史地名大系 「皇子山古墳群」の解説
皇子山古墳群
おうじやまこふんぐん
皇子山古墳群
おうじやまこふんぐん
標高約三六メートルの丘陵(王子山)上にある古墳時代後期の古墳群。丘陵全体は東西に細長く、いたる所に花崗岩の岩盤の露頭がみられる。頂部には長さ約一〇〇メートル・幅二〇メートルの狭小な平坦面があり、三基の古墳が残る。中央に位置する一号墳は墳丘径一四メートル・現存高さ二メートルの円墳で、崩壊した横穴式石室が露出している。花崗岩の割石を用いた片袖式の横穴式石室が南面して開口し、玄室の平面プランは長方形である。現状では全長五・七メートルであるが、石材の並びを検討するとさらに二メートルは延びる模様である。東の二号墳は墳丘径一四メートルで、南に開口する横穴式石室を主体とする天井石の崩落状況によって全長七・五メートル、玄室長さ三・五メートル、同幅一・五メートルの規模が想定される。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報