相俣村(読み)あいまたむら

日本歴史地名大系 「相俣村」の解説

相俣村
あいまたむら

[現在地名]新治村相俣

新巻あらまき村の西北に位置し、西は赤谷あかや川を挟んでさるきよう村、南は同じく赤谷川を挟んで須川すかわ村。三国街道が通りその宿があった。三国街道を高崎から下ると須川宿の次となる。三国街道は須川宿を出て赤谷川橋を渡り相俣宿に出ると、いったん赤谷川の川底へ下り、生井なまい橋を渡って対岸を登ったところに猿ヶ京関所がある。相俣宿は両側を川に挟まれていたため、出水の影響を受けやすかった。文明一八年(一四八六)道興が越後から三国峠を越えて当地を通っており(→新巻村、長享二年(一四八八)には万里集九が江戸から美濃への帰途、当村に宿をとった。その時の様子は「梅花無尽蔵」に「戊申小春、旦出沼田宿上野之相間田あいまた、太半山路、逆旅之亭主酔中発狂、打著其妻、于時暮雨俄降、旅屋床々漏滴」とある。


相俣村
あいまたむら

[現在地名]静岡市相俣・小布杉こぶすぎ

藁科わらしな川の支流黒俣くろまた川の流域に位置し、東は昼居渡ひるいど村・富沢とんざわ村。領主安西外あんざいそと新田と同じ。寛文一〇年(一六七〇)検地帳(大棟家文書)によると高二〇四石余、分付記載が多い特徴をもつ。元禄郷帳では高二〇四石余。万治三年(一六六〇)の年貢割付状(清沢村誌)によれば、永荒川成などで在高四一石余、取米二三石余、ほかに山銭・駒銭として京銭一貫九〇〇文が課せられていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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