石切(読み)いしきり

日本大百科全書(ニッポニカ)「石切」の解説

石切
いしきり

大阪府中東部、東大阪市の一地区。生駒(いこま)山地の西麓(せいろく)、辻子谷(ずしだに)の扇状地に位置する。地名は生駒山の石(生駒石)を切り出したことに由来し、大坂城築造の石もここから搬出したと伝えられる。いまも石材業者や庭師が多い。古くから開けた地で、日下貝塚(くさかかいづか)や延喜(えんぎ)式内社の石切剱箭神社(いしきりつるやじんじゃ)がある。できものに霊験があるといわれ、参詣(さんけい)者が多い。近畿日本鉄道奈良線石切駅との間は小門前町をなし、薬種店が並ぶ。社の近くには11体の人骨が発見された大藪古墳(おおやぶこふん)がある。そのほか、近畿日本鉄道けいはんな線新石切駅がある。

[位野木壽一]

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精選版 日本国語大辞典「石切」の解説

いし‐きり【石切】

〘名〙
① 山から石を切り出すこと。また、それを職業とする人。
御伽草子・浜出草紙(室町末)「惣奉行をはりしいしきり、をもって高き所を切りたいらげ」
② 石材を細工して建築用材、墓石などを作ること。また、それを職業とする人。石工石屋
※春日社記録‐正応二年(1289)三月二一日「石切友安宿願也」
③ 石を切り出すため、また、彫刻するための鉄製道具

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「石切」の解説

石切
いしきり

大阪府東大阪市東部の地区。生駒山地西麓の辻子谷 (ずしだに) 扇状地上に位置。生駒石の採石加工地として知られ,地名もこれに由来。採石業者と造園業者が多い。石切剣箭 (いしきりつるぎや) 神社は俗に石切さんと呼ばれ,古来はれもの治癒の神として参詣者が多く,社前は門前集落をなす。

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世界大百科事典内の石切の言及

【石工】より

…石の切出し(採石),石の加工,石垣の造営などをする職人。〈せっく〉〈せっこう〉ともいい,また石作(いしつくり),石屋,石大工,石切,石方ともいう。古墳石室や神籠石(こうごいし)の精巧な仕上げは専門の工人の存在を推測させることから,古墳時代には存在したと思われる。…

※「石切」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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