日本歴史地名大系 「石塔寺」の解説
石塔寺
いしどうじ
〔三重塔〕
本堂裏山にある高さ約七・五メートルの石造三重塔(国指定重要文化財)は奈良時代の作とされるが、古くからインドのマウリヤ王朝三代アショーカ王が建立した八万四千の舎利塔の一つと伝承されていて(「拾芥抄」「元亨釈書」など)、同塔に対する信仰が当寺の信仰の核心であった。その後、境内には数多くの石塔が建立され、寛政二年(一七九〇)当寺を訪れた司馬江漢は「そこらあたり、皆石とうの片われなり。寺ラあり。石塔寺と云。本堂の
〔石塔をめぐる伝承〕
「本朝高僧伝」寂禅の項によると、当寺は聖徳太子が建立した近江四八ヵ寺のうち最後に建てられた寺で、当初成就寺と号したが、一条天皇の代に石塔が出土し、現寺名に改めたという。
石塔寺
せきとうじ
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報