石竹（読み）セキチク

デジタル大辞泉

せき‐ちく【石竹】

ナデシコ科の多年草。高さ約30センチ。全体に粉白色を帯びる。初夏、紅・白色などの5弁花を開く。中国の原産で、観賞用に栽培。瞿麦くばく。からなでしこ。《季 夏》「―やおん母小さくなりにけり／波郷」
[類語]撫子・大和撫子・唐撫子

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せき‐ちく【石竹・瞿麦】

1. 〘 名詞 〙
2. ① ナデシコ科の多年草。中国原産で、観賞用として栽培される。茎は高さ三〇センチメートルぐらいになり、葉ともに粉白色を帯びる。葉は線状披針形で、対生。五～六月ごろ、茎頂に縁が鋸歯(きょし)状に裂けた径二～三センチメートルの五弁花を開く。花色は紅・淡紅・白・紫紅色など。イセナデシコ、トコナツなど多数の園芸品種がある。からなでしこ。《 季語・夏 》
   1. [初出の実例]「山榴争_レ艷空応_レ妬、石竹謝_レ粧幾作_レ猜」(出典：本朝無題詩（1162‐64頃）二・賦薔薇〈藤原敦光〉)
   2. [その他の文献]〔沈佺期‐仙蕚池亭侍宴応制詩〕
3. ② 紋所の名。石竹を図案化したもの。石竹、三つ割石竹、石竹蝶、浮線石竹など種々のものがある。
   1. 
      石竹@三つ割石竹

いし‐たけ【石竹】

1. 〘 名詞 〙 ( 漢語「石竹」を訓読みした語 ) ＝せきちく（石竹）
   1. [初出の実例]「石竹の花さくやどにいかにしてふしよき竹を垣に結はまし〈源忠房〉」(出典：永久百首（1116）夏)

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【石竹】せきちく

撫子。

字通「石」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

動植物名よみかた辞典　普及版

石竹 (セキチク・イシタケ;イシノタケ)

学名：Dianthus chinensis
植物。ナデシコ科の多年草,園芸植物

出典　日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典　普及版」