砂浴(読み)サヨク

デジタル大辞泉 「砂浴」の意味・読み・例文・類語

さ‐よく【砂浴】

実験の際などに、砂を熱の媒体として間接加熱すること。鉄製の浅い皿などに砂を入れ、物体を砂の上に置くか砂中に埋めて熱する。
鳥類ダニなどの外部寄生虫を取るため、砂や土を羽毛にかけること。すなあび。
温泉熱などを利用した熱い砂に浴すること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「砂浴」の意味・読み・例文・類語

さ‐よく【砂浴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 高温の加熱に用いる砂を入れた皿。バーナーの炎で直接にガラス器具をあたためると破損する危険がある場合用いられるもの。乾燥した砂を入れた薄い鉄皿(砂皿)を介して加熱すると、砂粒の間の空気のため伝熱が緩衝され、危険なく均一の加熱ができ、また、水浴よりもずっと高温にすることができる。〔稿本化学語彙(1900)〕
  3. 鳥類に見られる独特の行動。乾いた細砂や泥の上で体の羽毛をふくらませ、翼や脚を使って羽毛の間に土砂を入れるようにする。そして、はげしく身を震わせて土砂をふりおとす。この行動の意味ははっきりしないが、外部寄生虫を取るのだろうといわれる。砂浴び
  4. 海浜の温泉熱や砂による刺激を利用した療法砂風呂

すな‐あび【砂浴】

  1. 〘 名詞 〙 鳥獣が、乾燥した砂を体にあびせて、体についた虫などをとること。砂をあびること。さよく。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「砂浴」の解説

砂浴
サヨク
sand bath

実験室用の加熱器具の一種.薄い鉄板でつくった皿に砂を入れ,これに目的物を埋めて下から加熱する方式の浴で,徐々に加熱して簡単に高温を得たいとき用いる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「砂浴」の意味・わかりやすい解説

砂浴
さよく
sand bath

乾燥した砂をガスバーナや電気ヒータで加熱し,熱くなった砂で間接的に器物を加熱する器具。温度の調節は困難であるが,簡便で比較的均一な加熱を行うことができる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

普及版 字通 「砂浴」の読み・字形・画数・意味

【砂浴】さよく

砂風呂。

字通「砂」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android