骨を破壊して吸収する骨吸収能をもつ細胞。血液細胞(単球)から分化するとされ、核を十数個~100個程度もつ直径20~100マイクロメートルに及ぶ巨細胞で、自ら骨を破壊し吸収してできた骨表面の凹み(侵食窩(か)、ハウシップ窩)にしばしば存在する。骨は骨形成(新生)と同時に骨破壊および骨吸収(消化)を繰り返している。すなわちつくられることと壊されることが同時に行われ、再生される。このうちの骨の形成を担っているのが骨芽細胞であり、骨の破壊や過剰または古くなった骨の消化など骨吸収能をもつのが破骨細胞である。この二つの細胞は互いに作用しあうことによって形成と吸収のバランスを保ち、骨成長にかかわる重要な役割を担っている。
[編集部]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…もしこのまま進むと,骨髄腔のひじょうに小さい,緻密質の厚い骨ができあがるだろう。それを避けるために,骨には後述の破骨細胞osteoclastsという一種の巨細胞が発生して,初めにできた骨髄を骨髄腔のほうから溶かしていく。このようにして,骨の外形が大きくなるにつれてそれと調和のとれた大きさの骨髄腔ができていく(図3)。…
※「破骨細胞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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