(読み)キ

デジタル大辞泉 「祈」の意味・読み・例文・類語

き【祈】[漢字項目]

常用漢字] [音](漢) [訓]いのる
神仏に願う。「祈雨祈願祈請祈祷きとう祈念
難読祈年祭としごいのまつり

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「祈」の意味・読み・例文・類語

うけわうけはし【祈】

  1. 〘 形容詞シク活用 〙 ( 動詞「うけう(誓)」の形容詞化 ) 他をのろいたい気持である。のろわしい。
    1. [初出の実例]「うけはしけにのたまふ 呪咀 ウケハシ也」(出典:河海抄(1362頃)四)

祈の派生語

うけわし‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

のみ【祈】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「のむ(祈)」の連用形名詞化 ) 祈ること。こい願うこと。ひれ伏すこと。祈り。
    1. [初出の実例]「奴にあれば、奴随らに覚らずて、過ち作りしは甚畏し。故、能美(ノミ)御幣の物を献らむ〈能美二字は音を以ゐよ〉」(出典古事記(712)下)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「祈」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 8画

(旧字)
人名用漢字 9画

(異体字)
13画

[字音]
[字訓] いのる

[説文解字]
[甲骨文]
[金文]

[字形] 形声
声符は斤(きん)。斤に圻・沂(き)の声がある。〔説文〕一上に「を求むるなり」とあり、前条の祓に「惡を除く祭なり」とあるのと合わせて、祭にはこの二義があった。金文に字をに作り、後期の器銘にはなどの字を用いる。みな軍行に当たって、あるいは遠行に際して無事を祈願したものであろう。金文にまた・介・乞・(害)などの字を祈求の義に用いる。みな声の近い字である。

[訓義]
1. いのる、もとめる。
2. つげる。
3. 圻・と通じて用いる。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕 伊乃留(いのる) 〔名義抄 コフ・イノリ・ムクユ・ネガハクハ・モトム/年 トシコヒ

[語系]
giiは同声。介keat、kathat、乞(气)khitも声近く、みな祈求の意がある。

[熟語]
祈雨・祈・祈寒・祈願祈祈祈喜・祈求祈候祈告祈穀祈賽祈祉祈珥・祈・祈祝祈勝祈祥祈禳・祈請・祈奏祈沈・祈・祈年・祈念・祈福祈祓・祈父祈報・祈望
[下接語]
供祈・祈・虔祈・斎祈・秋祈・牲祈・多祈・陳祈・祈・報祈

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