神権政治(読み)しんけんせいじ

百科事典マイペディア「神権政治」の解説

神権政治【しんけんせいじ】

theocracyの訳語支配者権力から与えられたものとされる体制。実際には,政治を司る者が神の代弁者と見なされている場合が多い。古代オリエントで政治的支配者が神官を兼ねた専制君主政治,中国の(いん)代に王が祭司の長として亀卜(きぼく)をもって行った政治など,宗教と政治が未分化であった古代社会に多くみられる。ほかにもローマ教皇が世俗権力を支配した例や,宗教改革期にカルバンが支配したジュネーブ市政,および植民地時代のアメリカのマサチューセッツが挙げられる。日本では祭政一致思想に基づく古代天皇制がその例とされる。

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旺文社世界史事典 三訂版「神権政治」の解説

神権政治
しんけんせいじ
theocracy

主権が神にあるとされる政治体制
統治者が神とされることもあるが,多くは神の代理人・神の言葉の媒介者とされる。政治と宗教が分離していない未開社会に多くみられるが,文明社会でもすべての価値が宗教的価値に従属する場合がある。宗教改革期のジュネーヴでのカルヴァンの支配,アメリカ植民地時代のマサチュセッツなどが,近代における神権政治の例である。

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デジタル大辞泉「神権政治」の解説

しんけん‐せいじ〔‐セイヂ〕【神権政治】

神のを体し、神の代理者として僧侶または支配者によって行われる政治。神政

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世界大百科事典 第2版「神権政治」の解説

しんけんせいじ【神権政治 theocracy】

政治社会の支配の正統性が支配者の神性に基づいている体制をいう。その場合,直接の統治者が神とされていることもあるが,神の代理人,神の言葉の媒介者とみなされていることが多い。政治と宗教が未分化の原始社会,未開社会は,ほとんどが神権政治であるといえようが,文明社会においても宗教的価値が他の価値を圧倒している社会について用いられる。ヨセフスの描いたユダヤ社会が神権政治の原型だが,神権政治的な考え方は例えばプラトンの《法律》にもみられる。

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