日本大百科全書(ニッポニカ) 「神津閃石」の意味・わかりやすい解説
神津閃石
こうづせんせき
kozulite
マンガンを主成分とするアルカリ角閃(かくせん)石の一種。粒状ないし短柱状結晶の集合で、変成層状マンガン鉱床中に、石英、ブラウン鉱、ばら輝石などと共存する。岩手県下閉伊(しもへい)郡田野畑(たのはた)鉱山(閉山)で最初に発見され、その後オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズ州でも産出が知られた。1969年(昭和44)南部松夫(1917―2009)らによって発見され、東北帝国大学(現、東北大学)岩石鉱物鉱床学教室の設立者であり、岩石鉱物学者である神津俶祐(こうづしゅくすけ)にちなんで命名された。
[松原 聰]
[参照項目] |
| | | | | [補完資料] |