デジタル大辞泉
「禁断の木の実」の意味・読み・例文・類語
きんだん‐の‐このみ【禁断の木の実】
1 旧約聖書「創世記」に記されている、神から食べることを禁じられていた知恵の木の実。アダムとイブは蛇に誘惑されてこれを食べ、楽園から追放された。
2 禁じられているが、非常に誘惑的な快楽。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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きんだん【禁断】 の=木(こ)の実(み)[=果実(かじつ)]
- ① 「旧約聖書」の創世記に書かれている、エデンの園にあった知恵の木の実。神から食べることを禁じられていたが、アダムとイブは、蛇に誘惑されて禁を破り、実を食べ、楽園から追放された。
- [初出の実例]「葉子は禁断の木の実を始めて喰ひかいだ原人のやうな渇慾を我れにもなく煽(あふ)りたてて」(出典:或る女(1919)〈有島武郎〉前)
- ② ( 比喩的に ) かたく禁じられてはいるが、非常に魅力に富んだ誘惑的な快楽や行動。
- [初出の実例]「そしてまだ触れない禁断の果実に憧憬(あこが)れた」(出典:東京の三十年(1917)〈田山花袋〉KとT)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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禁断の木の実
禁じられているけれど、きわめて魅力的な快楽や行動のたとえ。
[使用例] まだ禁断の果実を食わないTに取っては、想像は出来るが、それが何の位まで甘く、また何の位まで辛いかと言うことがわからない[田山花袋*東京の三十年|1917]
[使用例] 私達はそういう日は、いつもと少しも変らない日課の魅力を〈略〉あたかも禁断の果実の味をこっそり偸みでもするように味わおうと試みた[堀辰雄*風立ちぬ|1936~38]
[由来] 「[旧約聖書]―創世記・三」に書かれている、エデンの園にあった、善悪を知る木の実のこと。この世界を創造した神は、アダムとイブという人間の男女をも創り出し、エデンの園に住まわせました。二人は、エデンの園に生えている木の実を自由に食べていいのですが、真ん中にある木の実だけは、「食べると死ぬから食べてはいけない」と禁じられていました。しかし、イブは蛇にそそのかされてその実を食べ、アダムにもそれを食べさせてしまいます。その結果、人間は知恵を得ましたが、代わりに、エデンの園から追放されたのでした。
[解説] ❶目立つところに植えておいて、その実を食べてはいけないと禁じるとは、神様もなかなか人が悪いですね。「禁じる」ということと「魅力」の関係を、よく表している話です。❷多くの場合、禁じられているからこそよけいに魅力的に見えるものや、禁じられてはいるけれど、ついついその禁を破ってしまうほど魅力的なものに対して使われます。また、禁じられているのではなく、簡単には手に入れられないものに対して、用いられることもあります。
〔異形〕禁断の果実。
〔英語〕forbidden fruit.
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の禁断の木の実の言及
【アダム】より
…【並木 浩一】
[図像]
キリスト教美術におけるアダムとイブの物語は,その原罪に主題が集約されている。事実,初期キリスト教時代には,〈禁断の木の実を食べるアダムとイブ〉のみが単独で描かれる場合が多い。しかも,それがキリストおよびその象徴的表現である〈善き羊飼い〉と対をなしている場合には,明らかに〈罪人たる古きアダム〉と〈人類の魂を救う新しきアダムたるキリスト〉とが対比されている。…
※「禁断の木の実」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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