福楽寺(読み)ふくらくじ

日本歴史地名大系 「福楽寺」の解説

福楽寺
ふくらくじ

[現在地名]柳井市大字余田 院内

大平おおひら山の西南麓、院内いんないにあり、真言宗大覚寺派。狐鹿山と号し、本尊十一面観音。

福楽寺は野寺のでらと総称された上野かみの寺・下野しもの寺の坊の一。野寺は弘仁五年(八一四)弘法大師創建と伝える(玖珂郡志)が、養和二年(一一八二)の野寺僧弁慶申状案(東大寺文書)に「於件寺内者、弁慶之父故清元入道開発之地也、堂者即也、清元件堂を壊上開発之地建立之、其寺内田畠皆悉令施入、永順聖人を院主トシ預居畢」とみえ、弁慶の父故清元入道の開発した寺であるとする。


福楽寺
ふくらくじ

[現在地名]宇和町河内

大窪おおくぼにあり、塔満山と号し、天台宗。本尊十一面観音。無年貢地田三反三畝一〇歩、畑一町八畝二一歩、また中津川なかつがわに畑五反五歩があった。「宇和旧記」に康保二年(九六五)開基、開山安一とあり、「伊延村城主高之森殿と云人、野遊の砌不思議の霊夢を蒙り、北山の石上にて観音の影向を拝し、直に山をひらかるるの由、彼所を奥の院と号す」と記す。


福楽寺
ふくらくじ

[現在地名]宇和町坂戸

無量寿山と号し、臨済宗妙心寺派。本尊阿弥陀如来。開基不知(宇和旧記)

元和年間(一六一五―二四)坂戸さかど村は疲弊して年貢の未進が多かったので、宇和島藩は当寺の寺領を没収し、男女七〇余人を豊後に売った。残る村民も恐れて逃亡したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「福楽寺」の解説

福楽寺

三重県鈴鹿市にある寺院高野山真言宗山号は東光山、本尊は薬師如来。奈良時代後期の開創と伝わる。7月天王祭で行われる火渡りの行事が有名。

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