窄む(読み)ツボム

デジタル大辞泉 「窄む」の意味・読み・例文・類語

つぼ・む【×窄む】

[動マ五(四)]
細長いものの先などが、狭く小さくなる。また、開いていたものが閉じる。つぼまる。すぼむ。「口の―・んだガラス瓶」「花が―・む」
狭い所に引きこもって小さくなる。
駿府御殿へ―・み給ふ」〈甲陽軍鑑三四
[動マ下二]つぼめる」の文語形
[類語]縮むすぼむすぼまるつぼまるしぼむ縮れる縮めるつづまる縮こまる縮み上がるすくむすくめる

すぼ・む【×窄む】

[動マ五(四)]
ふくらんでいたり、開いていたりしたものが、縮んで小さくなる。しぼむ。「風船が―・む」「花が―・む」
先のほうにいくに従って細くなる。「口の―・んだ容器
勢いが衰える。「応援の声がだんだん―・む」
[動マ下二]すぼめる」の文語形。
[類語]縮むすぼまるつぼむつぼまるしぼむ縮れる縮めるつづまる縮こまる縮み上がるすくむすくめる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「窄む」の意味・読み・例文・類語

つぼ・む【窄】

  1. ( 「つぼむ(蕾)」と同語源 )
  2. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
    1. 狭いところにまとまっている。引きこもっている。小さくなる。集まってかたまる。
      1. [初出の実例]「去程にさかみの屋刑も大義に思食候て、三嶋へつほみ被食候」(出典:勝山記‐天文一四年(1545))
    2. 狭く小さくなる。また、開いているものが閉じる。つぼまる。すぼむ。
      1. [初出の実例]「尋常の花は先づつほうて、後に開くが、唐様の花は先づ開て、后につほむぞ」(出典:足利本論語抄(16C)子罕第九)
  3. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行四段活用 〙 小さく狭くする。つぼめる。
    1. [初出の実例]「口をつぼみ口をひらくや桜がい〈当心〉」(出典:俳諧・玉海集(1656)一)
  4. [ 3 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙つぼめる(窄)

すぼ・む【窄】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 マ行五(四) 〙
    1. 物が縮んだりしぼんだりして小さくなる。ふくらんでいた物や広がっていた物などが小さくなる。また、物の末の方がだんだん細く狭くなる。すぼまる。〔観智院本名義抄(1241)〕
      1. [初出の実例]「夢窓の御肩興さめてうすくすぼみたれど」(出典:咄本・醒睡笑(1628)八)
    2. 衰える。
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 マ行下二段活用 〙すぼめる(窄)

しろ・む【窄・搆】

  1. 〘 他動詞 マ行四段活用 〙 おししぼる。圧搾(あっさく)する。圧縮する。しめる。しもる。
    1. [初出の実例]「有る人の牛の乳を搆(シロム)を見る」(出典:聖語蔵本願経四分律平安初期点(810頃))

窄むの補助注記

「新撰字鏡」に「 牛乳也志呂牟也」とあるのはこの語か。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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