約まる(読み)ツヅマル

デジタル大辞泉 「約まる」の意味・読み・例文・類語

つづま・る【約まる】

[動ラ五(四)]
短くなる。ちぢまる。「―・った言い方」
簡単にまとめられる。要約される。
「―・るところは他人のより合いだ」〈里見弴多情仏心
小さくなる。かがまる。
「虎、―・りゐて、物をうかがふ」〈宇治拾遺・三〉
[類語]すぼまる縮むすぼむつぼむつぼまるしぼむ縮れる縮める縮こまる縮み上がるすくむすくめる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「約まる」の意味・読み・例文・類語

つづま・る【約】

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 小さくちぢまる。また、うずくまる。
    1. [初出の実例]「皺み(ツヅマ)れること无からしむること、牛の皮を張るが如きが」(出典:石山寺本法華経玄賛平安中期点(950頃)六)
    2. 「たかき岸の三四十丈ばかりあまりたるうへに、虎、つづまりゐて、物をうかがふ」(出典:宇治拾遺物語(1221頃)三)
  3. 短くなる。短縮される。
    1. [初出の実例]「歳去(ゆ)けば形も衰へぬ。月来れば命も促(ツヅ)まりぬ」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))
  4. 要約されて簡潔になる。まとまる。
    1. [初出の実例]「このやうに言ひもてゆけば、世界の罪は女郎の身ひとつにつづまりぬ」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)二)
  5. 期限がせまる。切迫する。
    1. [初出の実例]「その品を外へ渡しては、つづまるお家の難儀と聞き」(出典:歌舞伎・容賀扇曾我(1816)三立)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android