窒素工業(読み)チッソコウギョウ

デジタル大辞泉 「窒素工業」の意味・読み・例文・類語

ちっそ‐こうぎょう〔‐コウゲフ〕【窒素工業】

空気中の窒素分離・固定して、アンモニア硝酸尿素硝石アミンメラミンなどの窒素化合物を合成する工業

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精選版 日本国語大辞典 「窒素工業」の意味・読み・例文・類語

ちっそ‐こうぎょう‥コウゲフ【窒素工業】

  1. 〘 名詞 〙 空気中の窒素を分離・固定し、窒素化合物を製造する化学工業炭化カルシウムと窒素を化合させて石灰窒素を製造する石灰窒素工業、窒素と水素からアンモニアを合成するアンモニア合成工業、アンモニアを酸化させて硝酸を製造する硝酸工業など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「窒素工業」の意味・わかりやすい解説

窒素工業
ちっそこうぎょう
nitrogen industry

化合窒素製品を生産する工業の総称。かつて窒素はおもに鉱物資源であるチリ硝石を利用してつくられていたが,19世紀の終りになってから,空気中の遊離窒素を圧縮分離して得られるようになった (→空中窒素固定 ) 。窒素と水素からアンモニアの合成,窒素とカルシウムから石灰窒素の製造,さらに電弧法によって窒素と酸素から硝酸の製造などが行われているが,現在の窒素工業では,アンモニアの合成が最も盛んである。製品としては,アンモニウム塩 (硫安硝安,塩安,リン安) ,硝酸塩,石灰窒素,尿素,窒化物,ニトロ化合物などがある。現在は窒素工業の大部分は,窒素肥料工業が占めている。

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