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空中窒素固定 くうちゅうちっそこていfixation of atmospheric nitrogen

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

空中窒素固定
くうちゅうちっそこてい
fixation of atmospheric nitrogen

大気中の遊離窒素を取入れて,窒素化合物をつくること。自然界では硝化細菌などの土壌細菌,マメ科植物につく根粒バクテリアなどが知られているが,工業的には 20世紀初めに成功したハーバー=ボッシュ法によるアンモニア工業画期的なもので,のち種々のアンモニア合成法が開発された。

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百科事典マイペディアの解説

空中窒素固定【くうちゅうちっそこてい】

単に窒素固定ともいう。空気中の窒素を人間が利用しやすい窒素化合物にすること。空気中の窒素は大半が窒素ガスN2の形で存在し,このままでは利用しにくいためアンモニアカルシウムシアナミドなどの形に変えることが行われる
→関連項目窒素循環

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世界大百科事典 第2版の解説

くうちゅうちっそこてい【空中窒素固定 nitrogen fixation】

空気中の窒素を,人間が利用しやすい窒素化合物の形に変換する処理法。単に窒素固定ともいう。空中の窒素の大部分は分子状窒素N2ガスで,そのままでは利用しにくい。そこでアンモニア,酸化窒素,カルシウムシアナミド,窒化物,含窒素有機化合物,その他の形にするのであるが,それには化学的方法と生物学的方法がある。
化学的空中窒素固定法
 空気液化法で得た窒素ガス,あるいは空気そのものから,まず第1次の窒素化合物(たとえばアンモニア)を合成するまでが,窒素固定である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

空中窒素固定
くうちゅうちっそこてい
fixation of atmospheric nitrogen

空気中の窒素から、種々の窒素化合物を合成することをさす。近代化学工業の発展以前は、窒素資源としてはチリ硝石が唯一のものであり、アンモニアは石炭を乾留する際の副産物として得ていた。しかしアンモニアをはじめとして窒素化合物の用途が増加するにつれて天然資源に頼ることがしだいに困難となり、19世紀末には大気中に無尽蔵に存在する窒素の利用の必要に迫られた。こうして19世紀末から20世紀初頭にかけて種々の方法が考案され空中窒素固定工業が出現した。
 空中窒素固定法をその固定の様式から分類すると、(1)石灰窒素法、(2)電弧法、(3)アンモニア合成法、に分けられる。(1)は炭化カルシウムと窒素とを反応させて石灰窒素を得る方法で、石灰窒素からのアンモニア製造も以前工業的に実施されていたが、現在はアンモニア合成工業の発達により石灰窒素の製造までにとどまっている。(2)は電弧炉中に空気を通じ、窒素と酸素を直接反応させ酸化窒素とし、これを冷却しさらに酸化して二酸化窒素を得、水に吸収させて硝酸をつくるものである。ノルウェーで工業化されたが、多量の電力を消費し経済的に成立せず、現在ではアンモニア酸化法に切り替わった。(3)は窒素と水素から酸化鉄を主成分とする触媒の存在下、高温高圧反応によってアンモニアを合成する方法である。アンモニア合成法は、肥料工業と密着して伸びてきたが、有機合成化学工業の発展とともに飛躍的に発展した。
 アンモニアからの誘導品としては、硫安、硝安、塩安、リン安、尿素などの化学肥料が、また、染料、爆薬、セルロイド、医薬品、シアン化物などがあり、硝酸工業、窒素肥料工業、染料工業、医薬品工業と深い関連がある。
 なお、これらの工業的な方法のほかに、遊離窒素を生物学的に利用しやすい窒素化合物に変える窒素同化は窒素固定といわれる。[荒川 剛]
『塩川二朗編『無機工業化学』(1980・化学同人)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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