チリ硝石(読み)ちりしょうせき(英語表記)nitratine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チリ硝石」の意味・わかりやすい解説

チリ硝石
ちりしょうせき
nitratine

もっとも代表的な硝酸塩鉱物の一つ。乾燥気候地域の土壌表面に皮膜状をなして産し、肥料として用いられる。その名にあるように南米チリには大きな鉱床があり、鉱床中には、副成分として、銅、クロムヨウ素などの鉱物が存在することがある。自形の報告はないが、その原子配列は方解石と同構造である。日本では、栃木県宇都宮市大谷(おおや)の凝灰岩大谷石)の表面に、雨水のかからない箇所で少量着生することが知られている。

加藤 昭]


チリ硝石(データノート)
ちりしょうせきでーたのーと

チリ硝石
 英名    nitratine
 化学式   Na[NO3]
 少量成分  K
 結晶系   三方
 硬度    1.5~2
 比重    2.26
 色     無、白
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    三方向に完全
       (「劈開」の項目参照
 その他   水に可溶。なめると冷たさを感じる

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チリ硝石」の意味・わかりやすい解説

チリ硝石
チリしょうせき

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