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立体映像 りったいえいぞう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

立体映像
りったいえいぞう

二次元(2D)の映像に奥行方向の情報を加えることで,より現実感を高める映像表現(→奥行知覚)。3D映像ともいう。人間は物体を見るとき,右目と左目とで少し視点の異なる像をとらえて脳で奥行情報を認識するが,立体映像は一般的に,この両眼視差を利用して,異なる 2種類の映像を左右の目に送り込む方式をとる。映画館など姿勢を固定して映像を楽しむ施設では,左右の目に映像を分離して届けることのできる特殊なめがねを用いるのが主流。最も古い方式は,赤と青のセロハンを用いたアナグリフで,すでに 1920年代にはアメリカ合衆国で作品が上映された。その後 1932年にポラロイド創業者のエドウィン・H.ランドが,光を波の振動方向で分ける偏光めがねを開発。カラー表現を可能にし,1950年代にホラー映画『肉の蝋人形』House of Wax(1953)など多数の 3D映画が上映された。また 1980年代前半には『ジョーズ3』Jaws3(1983)が制作され,日本でも話題になった。2009年頃からは多重フィルタによって色を細かく分離するなどの新技術が開発された。一方,家庭用テレビゲーム機向けは,めがね付きタイプと裸眼タイプが混在する。めがねタイプは,通常のテレビの 2倍の速さで画面上にかわるがわる表示される左右の映像にめがねの左右のシャッターが同調するという,フレームシーケンシャル方式が主流。裸眼タイプは,視点ごとに圧縮した映像を表示用パネルに同時表示し,分離用パネルで映像をいくつかの視点方向に振り分ける方式がある。めがねをかけずにすみ,多人数でも楽しめるが,2Dと同じ画素数を体感させるためには高解像度のパネルが必要である。またホログラムの原理を用いて,裸眼でどこから見ても立体に見える映像を空間に表示する装置の技術開発も進む(→ホログラフィー立体写真)。

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